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株式会社群馬建水様(建築工事)|健康経営事例

健康経営事例 株式会社群馬建水様(群馬県)
健康診断の受診を徹底するところが一番大変でしたが、一人ひとりに向き合いながら取り組んできました。

株式会社群馬建水
健康経営推進担当 小澤 様

#群馬県佐波郡玉村町
#建築工事
群馬県佐波郡玉村町に本社を構える株式会社群馬建水様は、建物の修繕、防水工事、塗装工事を中心に建築工事を手がける建設会社です。
 
「年齢・性別・国籍を問わず、誰もが挑戦できる建設の明るい未来へ貢献する」という理念のもと、確かな技術力で地域のお客様の生活を守るとともに、建設業界の未来を見据え、社員一人ひとりが安心して働き続けられる職場づくりに取り組んでいます。
 
同社には、職人を中心とした現場スタッフをはじめ、現場管理や営業職など、多様な職種の社員が在籍しています。近年では、女性人材や外国人実習生の活躍にも積極的に取り組んでおり、人材一人ひとりが安心して力を発揮できる環境づくりを重視しています。また、「人を育てる」経営を実践している点も特長の一つです。
 
今回は、同社で健康経営の推進を担当されている小澤様に、健康経営への取り組みやその背景についてお話をうかがいました。

株式会社群馬建水様 施設外観

株式会社群馬建水様 施設外観

健康経営への取り組みの背景と最初に直面した課題

Q. 群馬建水様が健康経営優良法人認定を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

当社では、社員の健康や働きやすさを重視した取り組みを、以前から継続的に行ってきました。
特に、現場作業が多い建設業においては、社員一人ひとりの健康管理が、安定した事業運営に欠かせない重要な要素であると考えています。

また近年では、女性人材や外国人実習生など、多様な人材が活躍する機会も増えており、誰もが安心して働き続けられる環境づくりの必要性を、より強く感じるようになりました。
こうした日頃の取り組みを改めて整理し、社内外へわかりやすく発信していくための一つの指標として、健康経営優良法人認定の取得を目指すことを決めました。

参考ページ:健康経営優良法人とは? メリット・認定基準・申請方法をわかりやすく解説

Q. いざ取り組みを始めてみて、最初に大変だったことは何でしたか?

一番大変だったのは、健康診断を「必ず全員が受診した」という状態をつくることでした。
健康診断は会社として実施していましたし、法令上の義務であることも理解していましたが、実務として徹底するのは容易ではありませんでした。

Q. 建設業ならではの事情もありそうですね。

そうなんです。職人は日中ほとんど現場に出ているうえに人数も多いので、全員の予定を調整して確実に受診してもらうのは、かなり手間がかかりました。
「声をかけて終わり」ではなくて、誰が受診済みで、誰がまだなのかを一人ひとり確認しながら進める必要がありました。

Q. そこから、受診の徹底に本腰を入れて取り組まれたわけですね。

はい。健康経営に取り組むのであれば、ここは避けて通れない部分だと感じていました。どうすれば全員が無理なく受診できるかを考えながら、個別に連絡を取ったり、現場の状況に合わせて調整したりと、地道に対応を重ねていきました。
 
― 実際にどのように健康診断の受診を徹底していったのでしょうか?
特別なことをしたというよりは、とにかく一人ひとり確認していくしかなかった、というのが実際のところです。
誰が受けていて、誰がまだなのかを把握して、受診が済んでいない方にはこちらから連絡をする、ということを繰り返していました。
― かなり手間のかかる作業ですね。
そうですね。職人は現場に出ていることが多いので、直接話すのが難しい場面も多く、電話で連絡することもありました。
「忙しいのは分かるけれど、必ず受けてほしい」ということを、一人ひとりに丁寧に伝えていく必要がありました。
 
― 現場の理解を得ることも大切だったのではないでしょうか?
はい。現場の仕事を止めるわけにはいかないので、受診のタイミングについても工夫しました。
午前中に健康診断を受けてもらい、そのまま午後から現場に戻ってもらうなど、できるだけ負担が少なくなるよう調整していました。
 
― 現場目線での配慮があったのですね。
建設業の場合、「一日現場を空ける」ということ自体が大きな負担になることもあります。
だからこそ、こちらの都合を押し付けるのではなく、現場の状況を見ながら、受診しやすい形を考えるようにしていました。
 

Q. 外国人実習生の方については、対応がさらに大変だったのでは?

そうですね。健康診断は専門用語も多いので、日本語だけでは理解が難しい部分もあります。
そのため、問診票については外国語対応のものを事前に用意し、当日は日本人の職人が付き添う形を取っています。
 
― 必ず誰かが付き添う、と。
はい。実習生だけで行かせることはしていません。
分からないことがあればその場で聞けるようにして、隣でサポートできる体制にしています。
健康診断も大切な業務の一つだと考えているので、そこは手間を惜しまないようにしました。
 
― 結果的に全員が受診できる体制が整ったわけですね。
はい。正直なところ、担当としては大変でしたが、やっておいてよかったと感じています。
健康経営に取り組む以上、「できるところだけやる」では意味がないと思っていましたので、まずはこの部分をしっかり整えました。

長時間労働の削減に向けた取り組み

Q. 長時間労働の抑制に関して、群馬建水様ではどのような取り組みを行っていますか?

大きな仕組みを整えているというよりは、日々の業務の中で、その都度声をかけながら対応しているというのが実際のところです。
勤務時間については私の方で管理しているので、残業が続いている社員がいれば、そのままにはせず、上司に共有するようにしています。
 
例えば、「この方、最近残業が多いので少し様子を見ていただけませんか」といった形で、上司の方に伝えています。
強く制限をかけるというよりは、まず現状を把握してもらい、注意して見てもらうところからですね。
 
特に現場管理の担当者は、工程管理や調整業務が多く、どうしても負荷がかかりやすい傾向があります。
本人の責任感で無理をしてしまうこともあるので、周囲が気づいて声をかけることが大切だと思っています。
 
― 制度面で何か見直しをされた点はありますか?
休日出勤については、事前申請制にしています。
事前に申請してもらうことで、業務量の把握がしやすくなりますし、必要な勤務かどうかを改めて確認するきっかけにもなります。
 
すぐに大きく減らせるというものではありませんが、「申請する」というワンクッションを設けることで、働き方を見直す意識づけにはなっていると感じています。
 
建設業の場合、業務の性質上どうしても波がありますし、一律に制限するのが難しい面もあります。
そのため、無理にルールを増やすというよりは、日々の状況を見ながら調整していくことを大切にしています。

Q. 建設業では珍しく、土日祝はお休みと聞きました。

はい。基本的に土日祝休みの体制になっています。
建設業の中では、こうした形で休みをしっかり取れる会社は、まだそれほど多くないかと思います。
現場の状況によっては、どうしても休日出勤が発生することもありますが、その場合も事前に申請を行う形にしており、できるだけ無理のない働き方になるよう調整しています。
 
― 就業時間外の連絡についても工夫されているそうですね。
はい。できるだけ業務時間外の連絡が発生しないように、社内でルールを整えています。
例えば、社内で共用のカレンダーアプリを使っていて、誰がいつ休むのかを事前に全員が確認できるようになっています。
 
また、カレンダーに登録するだけでなく、休みの前日には「明日休みます」とグループチャットで一言共有するようにしています。
二重で周知することで、「知らずに連絡してしまう」ということを減らせるようにしています。
 
― 現場とのやり取りも多い中で、効果は感じられていますか?
そうですね。誰が休みか分かっていれば、「この人は明日でいいな」と判断もしやすくなりますし、緊急性のない連絡は翌営業日に回そうという意識も自然と生まれてきます。
結果として、オンとオフの切り替えがしやすくなってきたと感じています。
 
休んでいる時に仕事の連絡が頻繁に来てしまうと、どうしても気が休まらないと思いますので、完全にゼロにすることは難しくても、できるだけ配慮できる環境づくりは続けていきたいと考えています。

現場の社員を守るための熱中症対策

Q. 現場作業が多い群馬建水様では、熱中症対策も重要なテーマかと思います。どのような取り組みをされていますか。

はい。夏場の暑さ対策については、毎年しっかり取り組んでいます。
まず、基本的に空調服は全員に支給しています。
 
作業中の体への負担を少しでも軽減できるように、会社として準備しています。
それに加えて、冷却グッズなどについても、現場の意見を取り入れながら検討しています。

Q. 具体的には、どのように意見を集めていらっしゃるのでしょうか。

現場の職人に直接ヒアリングを行い、「どういったものがあると助かるか」を確認しました。
その内容をもとに事務側で調べて、実際に使えそうなものを選定する、という形で進めています。
 
― 現場の生の声を起点にしているのですね。
はい。実際に使うのは現場の社員なので、使いやすさはとても重要だと考えています。
例えば、ヘルメットの中に装着できる冷却グッズなども検討していて、実際に試しながら導入を進めています。
 
― 飲料面での対策も行われていると伺いました。
はい。冷却飲料を用意して、出発前に職人が持っていけるようにしています。
こまめな水分補給は基本的な対策ですが、現場でしっかり実践してもらうために、環境として整えることを意識しています。
 
― “用意して終わり”ではない点が印象的ですね。
そうですね。暑さ対策は毎年状況が変わりますし、「これで完璧」というものはないと思っています。
だからこそ、その年の状況や現場の声を見ながら、少しずつ改善していくことが大切だと考えています。

柔軟な働き方を支える在宅勤務の取り組み

Q. 在宅勤務も導入されていると伺いました。

はい。在宅勤務については、主に事務職や管理業務を担当している社員を対象に導入しています。
 
― 導入の背景にはどのような理由があったのでしょうか。
子育て中の社員からの声が大きかったと思います。
例えば、お子さんの体調不良や学校の都合で出社が難しい場合でも、業務を継続できるようにするために取り入れました。
 
どうしても「休まないといけない」という状況を少しでも減らせれば、本人の負担も軽くなりますし、業務も滞りにくくなります。双方にとってメリットがある取り組みだと感じています。

人材育成を支える資格取得支援

Q.人材育成の面では、資格取得に関する支援も行われていると伺いました。

はい。業務に必要な資格については、基本的に会社が費用を負担しています。
特に現場で必要になる資格については、社員が取得しやすい環境を整えることを意識しています。
 
― 具体的には、どのような資格が対象になるのでしょうか?
例えば、施工管理に関する資格や安全関連の資格などですね。
現場で働くうえで必要なものについては、会社としてしっかりサポートしています。
 
― 資格を取得した後の評価についてはいかがですか?
資格を取得した場合は、資格手当という形で毎月の給与に反映されます。
特に一級資格などは、取得後の処遇にもつながるため、社員のモチベーションにもなっていると思います。
 
また、せっかく努力して身につけた技術なので、それがきちんと評価される仕組みは大切だと考えています。

Q. 研修や実技の練習について、社内で行う機会もあると伺いました。

はい。社内に練習できるスペースを設けていて、試験前などには実際の作業に近い形で練習することもできます。
特に外国人実習生については、試験前になると日本人の職人がついて指導するなど、現場に近い形で学べるようにしています。
 
実際の現場で働いている職人が教えることで、より実務に近い形でスキルを身につけてもらえると思います。

言葉の面で難しい部分もありますが、そこも含めて一緒にサポートしています。

Q. 人材育成についても、とても熱心に取り組まれてますね。

はい。長く働いてもらうためにも、技術をしっかり身につけられる環境は大切だと考えています。
個人の成長が、そのまま会社の力につながる部分でもありますので、今後も継続していきたい取り組みです。

女性も活躍できる現場づくり

Q. 女性の職人や現場管理者の方も活躍されていると伺いました。

はい。人数としてはまだ多いわけではありませんが、実際に現場で働いている女性社員もいます。

建設業の中ではまだ珍しい面もあると思いますが、少しずつ増えてきています。
― 現場で働くことに対して、不安を感じるケースも多いのではないでしょうか?
そうですね。最初はやはり不安を感じることも多いと思います。
ただ、そういった時には上司や周囲の社員が相談に乗ったり、現場でカバーしたりと、サポートしながら進めていくようにしています。
 
― 一人で抱え込まないような環境づくりがされているのですね。
はい。すぐに慣れるというものでもないので、無理に一人で対応させるのではなく、周りがフォローしながら少しずつ経験を積んでもらうことを大切にしています。
その結果、最初は不安を感じていた社員も徐々に仕事に慣れ、今では現場の中で欠かせない人材として活躍しています。
 
― 外国人実習生の中にも女性の方がいらっしゃると伺いました。
はい、女性の実習生も在籍しています。
社長としても、女性が現場に入ることで雰囲気が明るくなるという考えがあり、積極的に受け入れています。
 
― 女性の受け入れについて、特別な制度というよりも、まずは現場でのサポートが中心という印象ですね。
そうですね。
現時点では、何か特別な仕組みが整っているというよりは、現場でのサポートを重視しています。
その中で、どうすれば安心して働き続けられるかを考えながら、少しずつ環境を整えていきたいと考えています。

社内イベントを通じたコミュニケーション活性化

Q. 社内イベントも実施されていると伺いました。

はい。花火大会や忘年会など、定期的に社員が集まる機会を設けています。こうした場は、普段あまり接点のない社員同士が交流できる貴重な機会になっています。
 
現場に出ている職人と、事務や管理のメンバーは日常的に顔を合わせる機会が限られているので、こうしたイベントの場でコミュニケーションが取れるのは大きいと感じています。
― 外国人実習生の方も参加されているのでしょうか?
はい。実習生も含めて、全員が参加できる形で実施しています。
特別扱いするのではなく、同じ社員として一緒に参加してもらうことを大切にしています。
 
イベントの費用も会社で負担しているため、社員の自己負担はありません。
また、会場が遠い場合には送迎用のバスを手配するなど、参加しやすい環境を整えています。
 
― 細かな配慮が行き届いていますね。
そうですね。せっかくの機会なので、できるだけ多くの社員に参加してもらえればと思っています。
言葉や文化の違いもありますが、同じ時間を共有することで、少しずつ距離が縮まっていくと感じています。
 
― 健康経営の観点でも、こうした取り組みは重要になりそうです。
はい。日々の業務だけでなく、社員同士がコミュニケーションを取れる機会をつくることも、働きやすさにつながると考えています。
無理のない範囲ではありますが、こうした取り組みは今後も続けていきたいですね。

健康経営の取り組みを社外にも発信していきたい

Q. 健康経営優良法人認定を取得された後の発信についても教えてください。どのように活用されていますか。

健康経営優良法人2026認定証
まだ認定を受けたばかりということもあり、大きく発信できているわけではないのですが、まずは社内や来社された方に見ていただけるように、
認定証を掲示したいと考えています。
 
― 来客時に目に触れる場所に、という形ですね。
はい。もともと玄関には他の表彰や認定証も掲示しているので、その並びで健康経営優良法人の認定証も掲示できればと考えています。
会社としてこうした取り組みを行っていることを、自然な形で知っていただければと思っています。
 
― 対外的な信頼につながる要素でもありますね。
そうですね。すぐに大きな変化があるものではないとは思いますが、少しずつでも会社の姿勢を伝えていくことが大切だと感じています。
― 群馬建水様はもともと、建設業界のイメージを変えていきたいという想いも強く持たれていると伺っています。
はい。「きつい・汚い・危険」といった、いわゆる3Kのイメージは、まだ業界として残っている部分があると思っています。
そういったイメージを少しでも変えていきたいというのは、会社としてもずっと考えていることです。
 
― 健康経営の取り組みも、その一環として位置づけられそうですね。
そうですね。
社員の健康を大切にしていることや、働きやすい環境づくりに取り組んでいることを発信していくことで、「建設業の働き方も変わってきている」ということが伝わればいいなと思っています。

インタビュー後記

今回の取材を通して印象的だったのは、群馬建水様の取り組みが決して特別な施策の積み重ねではなく、日々の業務の中で一つひとつ丁寧に実行されてきた結果であるという点でした。
 
健康診断の受診を徹底するための地道な声かけや、働き方を見直す中での細やかな配慮、そして現場の声をもとにした環境改善。いずれも華やかな施策や制度というわけではありませんが、確実に「人」を中心に据えた取り組みであり、同社の姿勢が随所に表れていました。
 
また、女性人材活用や外国人実習生の受け入れ、社内イベントを通じた関係性づくりなど、多様な人材が安心して働ける環境づくりにも継続的に取り組まれている点も印象的です。これらは健康経営の枠を超え、企業としてのあり方そのものを示すものといえるでしょう。
 
建設業界には依然として様々な課題やイメージがありますが、群馬建水様のように現場から一歩ずつ改善を積み重ねていく企業の存在が、その未来を着実に変えていくのではないかと感じました。
「できることから、無理なく続けていく」――
その姿勢こそが、同社の健康経営の本質なのかもしれません。
 
群馬建水様の取り組みは公式ホームページでも紹介されていますので、ぜひご覧ください。


社会福祉法人身障者ポニーの会
株式会社群馬建水

所在地:
〒370-1103 群馬県佐波郡玉村町大字樋越799-7

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