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健康経営とは? 意味とメリット、やり方・取り組み例を初心者向けに解説

健康経営とは? 意味とメリット、やり方・取り組み例を初心者向けに解説
近年、「健康経営」という言葉が注目されていますが、「具体的にどんな内容かわからない…」「健康経営って本当に効果があるの?」との疑問をお持ちの方も多いと思います。 

そんな方のために、今回は健康経営とは何か?について初心者向けにわかりやすく解説します。

経済産業省が推進する健康経営優良法人や、健康宣言事業などの認定制度についても紹介しますので、これらの認定を目指している方もぜひお読みください。

目次

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  1. 健康経営とは
  2. 健康経営という言葉を使用するときの注意点
  3. 健康経営が注目される背景
  4. 背景1.少子化による生産年齢人口の減少と、人手不足の深刻化
  5. 背景2.定年退職年齢の引き上げと、職場の高齢化
  6. 背景3.従業員の健康状態が会社の業績や生産性に与える影響が、科学的に証明されてきた
  7. 背景4.ワーク・ライフ・バランスの推進が社会的な課題として、注目されはじめた
  8. 健康経営のメリットとは?
  9. メリット1.労働生産性の向上
  10. メリット2.離職率の低下と人材の定着
  11. メリット3.求職者へアピールし、採用活動を強化できる
  12. メリット4.会社の知名度・ブランドイメージのアップ
  13. メリット5.CSRやSDGsを重視する取引先へのアピール
  14. メリット6.健康経営の各種認定制度によるインセンティブの獲得
  15. 中小企業が健康経営に取り組むメリットとは?
  16. 健康経営の各種認定制度について
  17. 健康経営優良法人
  18. 健康宣言事業
  19. 健康経営銘柄
  20. 健康経営の始め方・取り組みの手順
  21. 健康経営の具体的な取り組み内容
  22. 健康診断受診率と保健指導の実施率アップ
  23. 健康診断の再検査・特定保健指導の受診勧奨
  24. ワーク・ライフ・バランスの実現
  25. 病気の治療と仕事の両立支援
  26. 従業員同士のコミュニケーション促進
  27. 食生活の改善と運動・スポーツの促進
  28. メンタルヘルス不調と長時間労働への対応
  29. 女性の健康保持と働きやすい職場の実現
  30. 分煙の徹底と喫煙率低下の取り組み
  31. 新型コロナウイルスやその他の感染症対策
  32. 健康経営の情報発信とPR
  33. 健康経営ではまずは他社の事例を参考にしよう
  34. できるだけ早く健康経営を始めて、今後の高齢化・人手不足社会に備えよう

健康経営とは

健康経営とは
健康経営とは、企業が従業員の健康管理を経営課題としてとらえて積極的に改善に取り組むことです。従業員の健康を増進することで生産性の向上や組織の活性化を期待できます。

従来、健康管理は従業員個人が実施するものと考えられていました。

しかし、従業員の健康保持・増進が企業全体のパフォーマンスに大きく影響することが明らかになった現在では、健康経営の実施は単なるコストではなく会社を成長させる投資であるとされ、健康経営に取り組む企業が増加しています。

なお、日本では経済産業省が健康経営を推進しており、NPO法人 健康経営研究会が啓発活動を担っています。

参考ページ:健康経営(経済産業省)
参考ページ:健康経営研究会公式サイト

健康経営という言葉を使用するときの注意点

「健康経営」という言葉は、NPO法人 健康経営研究会の登録商標になりますので、ホームページやパンフレットなどの媒体に「健康経営」を掲載する場合、あらかじめ健康経営研究会へ連絡する必要があります。

また、その媒体で最初に「健康経営」という文字が出る箇所などに「健康経営®」とRマークを付けて表示したうえ、その媒体内に「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。」という注釈を記載しなければなりません。

詳しくは以下のページをご覧ください。

参考ページ:健康経営研究会 事務局からのお知らせ (登録商標の使用について)

健康経営が注目される背景

近年になって健康経営は、経済産業省や自治体などの行政機関が旗振り役として積極的に推進するようになり、今では多くの企業が取り組んでいます。
健康経営がここまで注目されるようになった背景を紹介します。

背景1.少子化による生産年齢人口の減少と、人手不足の深刻化

少子化による生産年齢人口の減少と、人手不足の深刻化
現在、日本は少子化によって生産年齢人口(15歳~64 歳の人口)が急減しています。

日本の生産年齢人口は1995年には約8,700万人でしたが、その後減少を続け、2015年には約7,700万人にまで激減しています。

出典:『第2節 日本の人口動態と労働者構成の変化』(中小企業庁)

つまり、20年で生産年齢人口が約1,000万人も減少したわけです。

神奈川県の人口が約900万人、東京都の人口が約1,400万人ということを考えると、すでに莫大な数の働き手が消失している事実をご理解いただけると思います。

2030年には千葉県全体の人口に匹敵する数(644万人)の労働力不足が発生する

少子化は一朝一夕に解決できる問題ではありませんから、今後も生産年齢人口は確実に減少していくでしょう。

パーソル総合研究所の調査によれば、2030年には日本全国で644万人の労働者が不足するとされています。

出典:『労働市場の未来推計 2030』(パーソル総合研究所)

これは千葉県全体の人口に匹敵する数字です。

このように人手不足は今後も深刻化が予想されるため、企業を持続的に発展させるには従業員に心身ともに健康で、長く働いてもらう取り組みが不可欠です。

そこで今後の人手不足に備えて、健康経営に取り組む企業が急増しています。

背景2.定年退職年齢の引き上げと、職場の高齢化

定年退職年齢の引き上げと、職場の高齢化
先述したように日本の生産年齢人口は急減していますので、企業が今後事業を持続させるには何らかの方法で労働力を充当させなければなりません。

それにはITを活用した生産性向上や、外国人労働者の雇用、結婚・出産した女性の就業継続の推進など、いくつかの解決策がありますが、そのうちのひとつが高齢者の就労奨励です。

2025年4月より、中小企業も含めたすべての企業において定年退職を60歳から65歳にすることが義務付けられます。

参考ページ:定年退職の65歳延長で人事が知っておくべき制度や手続きの流れを解説

これにより職場の平均年齢が高齢化する傾向が高まるでしょう。
また、土木建設・運輸などの業種ではすでに従業員の高齢化が進行しています。

高齢な社員ほど健康に不調をきたしやすいため、高年齢層でも健康で快適に働ける職場環境の整備が急務になってきているのです。

背景3.従業員の健康状態が会社の業績や生産性に与える影響が、科学的に証明されてきた

従業員の健康状態が、企業の生産性と深く結びついていることは、古くから理解されてきました。

たとえば、チョコレートお菓子の「キットカット」はもともと、1930年代にイギリスの工場で働く労働者が手軽に短時間でカロリーを補給して、元気に働いてもらうことを目的に開発されました。

キットカットのあの溝は、労働者が工場でチョコレートを割って、分けて食べるのに便利なように付けられたと言われています。

参考ページ:キットカットの溝に隠された歴史 もともとは男性労働者向けだった?
参考ページ:キットカット・ヒストリー(ネスレ日本株式会社)
このように従業員の健康状態が会社の生産性に直結することは、戦前から広く知られており、そこに着目する企業も確かに存在していたのです。

しかし、従業員の健康と企業全体の生産性の関係を、科学的に証明した研究がそこまで多くなかったため、健康と経営を深く結びつける発想は近年まで大々的に注目されることはありませんでした。

その状況を変えたのが、「健康経営」の概念を提唱したアメリカの臨床心理学者のロバート・ローゼンです。

ローゼンは会社の経営と従業員の健康管理を統合し、従業員の健康増進によって会社の業績アップにつなげる「Healthy Company(ヘルシーカンパニー)」の概念を打ち出しました。

そして、数多くの米国企業の事例を分析・調査して、心身ともに健康な従業員が多い会社ほど組織全体のパフォーマンスを発揮しやすいことを明らかにしました。

現在ではローゼンの研究以外にも、プレゼンティーズム(何らかの疾病や不調を抱えながら従業員が出勤し、生産性が低下している状態)の発生が企業に与える損害など、さまざまな面から従業員の健康と企業の業績の関係性が、科学的・統計学的に立証されつつあります。

背景4.ワーク・ライフ・バランスの推進が社会的な課題として、注目されはじめた

ワーク・ライフ・バランスの推進が社会的な課題として、注目されはじめた
ここまで紹介してきたような少子高齢化や研究の進展により、昨今は働き方改革という言葉が社会的に広く認知されています。

従業員に休みを与えずに長時間労働させることが常態化している企業では、職場の士気も下がりますし、健康状態も悪化します。

また、日本の労働者の大半において、私生活や家庭に費やす時間・労力がほとんど残らないようでは、未婚化・少子化が一層進行するのも明らかでしょう。

以上の理由から、内閣府も働き方改革を推進するなかでワーク・ライフ・バランスの実現を掲げています。

参考ページ:仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章 
ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と生活の両方をバランスよく充実させる働き方・生き方のことです。

ワーク・ライフ・バランスは働き方改革でも重要ですが、健康経営の分野でも非常に大きなウェイトを占めています。

健康経営に取り組む会社・法人を顕彰する、健康経営優良法人では、ワーク・ライフ・バランスの実現も認定基準に設定されています。

健康経営のメリットとは?

次に、健康経営のメリットを初心者向けにわかりやすく紹介します。
メリットは以下の6つに大別されます。

【健康経営のメリット】
  1. 労働生産性の向上
  2. 離職率の低下と人材の定着
  3. 求職者へアピールし、採用活動を強化できる
  4. 会社の知名度・ブランドイメージのアップ
  5. CSRやSDGsを重視する取引先へのアピール
  6. 健康経営の各種認定制度によるインセンティブの獲得

メリット1.労働生産性の向上

従業員の欠勤・休職が発生している状態(アブセンティーズム)が発生すると、企業の労働生産性は著しく悪化する

従業員の欠勤・休職が発生している状態(アブセンティーズム)が発生すると、企業の労働生産性は著しく悪化する
健康経営を推進することで、従業員のパフォーマンスを最大限引き出せるようになり、全社的に労働生産性が向上します。

従業員の健康状態が悪い職場だと、会社全体の労働生産性は著しく低下してしまいます。

過労・メンタル不調による従業員の欠勤・休職が発生している状態(アブセンティーズム)では、他の従業員がその人のぶんまで仕事を抱えることになり、業務の負担が急激に重くなります。

それによって、他の従業員も健康状態を崩したり、離職したりするケースが増え、さらに労働環境が悪化していく…といった負の連鎖が続きかねません。

最悪の場合は、人手不足倒産というケースも発生してしまいます。

参考ページ:人手不足倒産とは? なぜ起きるのかの原因と防止する方法・対策を解説

欠勤・休職がなくても社員の健康状態が悪いと多額の損害が発生する

また、欠勤・休職などの明白な不調を抱えている従業員がいない場合も、実は従業員の健康状態が労働生産性に悪影響をおよぼしている職場は少なくないのです。

出勤はしているものの、心身の健康状態に不調をきたして従業員が本来のパフォーマンスを発揮できない状態のことを、プレゼンティーズムと呼びます。

このプレゼンティーズムによる労働生産性の損失額は、医療費やアブセンティーズム(病欠など)と比較して、実は突出して多いとのデータがあります。


出典:東京大学政策ビジョン研究センター/「健康経営」の枠組みに基づいた健康課題の可視化及び全体最適化に関する研究
出典:厚生労働省「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」

つまり、職場内に病欠・休職している従業員がいない場合でも、健康状態に不調を抱えた従業員の数が多ければ、会社は潜在的に多額の損失を抱えてしまっているということです。

健康経営でアブセンティーズム・プレゼンティーズムを軽減・解消できる

健康経営でアブセンティーズム・プレゼンティーズムを軽減・解消できる
健康経営の推進で従業員が心身共にすこやかな状態を維持できるようになれば、アブセンティーズム・プレゼンティーズムを減少させ、労働生産性を最大限発揮できるようになります。

高度成長期とはちがい、少子高齢化が進むこれからの日本企業では限られた人材の数で最高のパフォーマンスを引き出すことが不可欠です。

健康経営の推進は持続的に企業を成長させる鍵になるのです。

メリット2.離職率の低下と人材の定着

健康やメンタルに不調がある従業員が多いと、離職率が高止まりする

健康経営の実現で、従業員の離職率を低下させ人材の定着を促進できるのも、見過ごせないメリットです。

慢性的に健康やメンタルに不調を抱えている従業員が多い職場では、必然的に離職率も高くなります。

とりわけ早期に従業員が退職すると、以下のようにさまざまなコスト・損失が発生します。

【従業員の早期退職で会社が負担するコスト・損失】

  • 入社から退職までにかかった給与・賞与・社会保険料
  • 新しい従業員を採用するコスト(求人広告など)
  • 新しい従業員が入社するまでの期間に発生する、他の従業員の負担増・残業代
  • 新しい授業員を教育するコスト

仮に新卒社員が1年で退職してしまった場合のコストは280万円にもおよび、損失を回収するには1400万円もの売上増を達成しなければならないとの試算もあります。

健康経営の実施で離職率が低下し、業務の知識・経験・ノウハウが蓄積・継承される組織になる

健康経営の実施で離職率が低下し、業務の知識・経験・ノウハウが蓄積・継承される組織になる
健康経営とワーク・ライフ・バランスを推進し、仕事と生活を両立できる職場にすることで離職率を低減できます。

従業員の退職にともなう莫大なコスト・損失も最小限になりますし、人材が定着して業務の知識・経験・ノウハウがきちんと蓄積される職場になれば、労働生産性も向上するでしょう。

メリット3.求職者へアピールし、採用活動を強化できる

健康経営への取り組みを積極的にPRすることで、求職者を募集しやすくなります。

ごく一部の大企業・有名企業を除き、多くの会社は一般的な知名度はほとんどないのが現状です。
そのためハローワークや求職サイトでも十把一絡げに見られてしまい、他の会社との差別化がなかなかできません。

そこで健康経営の活動を告知し、社員を大事にしている会社なのを伝えられれば、他企業から頭一つ抜け出られる大きなアピールポイントになります。

また、自社の社員を通して知人・友人を採用候補者として紹介してもらうリファラル採用も促進できるでしょう。働きやすく社員が心から満足している会社でないと、知人・友人にはとても勧められないため、リファラル採用は失敗してしまうからです。

なお、後述する健康経営優良法人健康宣言事業などの顕彰を受ければ、健康経営に真剣に取り組んでいる企業であることが客観的に保証されるので、より効果的です。

メリット4.会社の知名度・ブランドイメージのアップ

会社の知名度・ブランドイメージのアップ
社員の健康づくりを推進している会社であることをホームページやプレスリリースなどでアピールすることで、ブランディングを実現できます。

また、健康経営優良法人や健康宣言事業では、認定を受けた企業の公表や表彰・プレスリリースなども実施してくれることもあります。

とりわけ広報費や広告に予算をかけられない中小企業にとっては、会社の知名度をコストをかけずに上昇できる得がたいチャンスです。

メリット5.CSRやSDGsを重視する取引先へのアピール

CSRやSDGsを重視する取引先へのアピール
近年になって、大企業や金融機関を中心にCSR(Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任)や、SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)への取り組みが急速に進んでいます。

それらの大企業・金融機関では社内でのCSR・SDGs対応はもちろんのこと、サプライチェーンなどの取引先企業にも対応を求めるケースが多くなっています。

参考ページ:取引先から切られる?  SDGsが中小企業にとって重要になる理由(Newsweek日本語版)
参考ページ:大手企業で取引先にSDGs対応求める動き(コンテンツマーケティングの成功法則)

実際、日本郵船株式会社や株式会社セブン&アイHLDGS.などの大企業のWebサイトでは、取引先企業向けのCSR・SDGs対応ガイドラインが公開されており、地球環境の保護などと併せて、ハラスメントの防止や違法な長時間労働の撲滅などの取り組みが求められています。

参考ページ:取引先に対するCSRガイドライン(日本郵船株式会社)
参考ページ:お取引先様とともに築く持続的発展可能なサプライチェーンの構築(株式会社セブン&アイHLDGS.)

とりわけ各種ハラスメントの防止・長時間労働の抑制・女性が働きやすい職場の実現と活躍推進などの分野は、健康経営と強く関連しています。

健康経営の推進は、CSRやSDGsの取り組みにも直結しますので、取引先へのアピールにつながり長期的な関係性を構築しやすくなるでしょう。

メリット6.健康経営の各種認定制度によるインセンティブの獲得

後ほど詳しく説明しますが、健康経営には「健康経営優良法人」や「健康宣言事業」などの認定制度が存在します。

これらの認定の取得によって、さまざまなインセンティブが受けられます。

【健康経営優良法人や健康宣言事業の認定インセンティブ例】
  • 健康経営優良法人などの認定ロゴマークの使用許可
  • 各自治体のホームページや広報誌での企業名の掲載
  • 公共調達・公共事業の入札時の加点制度(一部の地域限定)
  • 自治体・金融機関による金利優遇(一部の地域限定)
  • 保険会社による保険料割引

中小企業が健康経営に取り組むメリットとは?

中小企業は従業員の数が少ないので、1人の従業員が健康やメンタルを害したときのダメージが大企業よりもはるかに大きい

中小企業は従業員の数が少ないので、1人の従業員が健康やメンタルを害したときのダメージが大企業よりもはるかに大きい
健康経営という言葉を目にして「健康経営なんて大企業向けの取り組みだから、自社が中小企業の場合はあまりメリットがないのでは?」と思われている方もいるかもしれません。

ですが、実は中小企業ほど健康経営に取り組むメリットが大きいといえます。

なぜなら従業員数が少ない中小企業のほうが、従業員一人ひとりの健康状態が会社全体のパフォーマンスに直結するからです。

たとえば、従業員1000人の大企業で、従業員の1人が健康問題で休職したとします。
単純に数字だけで考えると、1000分の1(0.1%)ですから会社全体のマンパワーにそこまで大きな影響は与えません。
他の従業員が問題なくカバーしてくれるでしょう。

しかし、従業員5人の中小企業で従業員1人が休職した場合は、同じ1人の休職でも影響度がまったく異なります。

実に5分の1(25%)のマンパワーが失われるわけですから、会社全体のパフォーマンスに大打撃を受けます。

また、大企業よりも中小企業のほうが人材の獲得ははるかに難しいので、人員を充足させることも容易ではありません。

中小企業ほど1人の従業員の業務範囲が広く属人化しがちなので、健康状態が会社全体の生産性に直結しやすい

さらに、中小企業では従業員1人が任せられている業務の範囲が広いため、「○○さんが休職したら、あの業務もこの業務も途端に回らなくなった…」という事態が発生しやすいです。

たとえ休職のような深刻な事態が発生しなかったとしても、従業員5人のうち、1人の体調が慢性的に悪いだけでも、会社全体のパフォーマンスの25%に影響するわけですから、ダメージは深刻になります。

このように、従業員数が少なければ少ないほど従業員一人ひとりの健康状態が、会社全体の生産性に影響しやすいため、中小企業ほど健康経営に取り組むメリットが大きいのです。

中小企業こそ健康経営にいち早く取り組むべきだといえます。

健康経営の各種認定制度について

健康経営は完全に自社内のみで推進してもまったく問題はないのですが、せっかくなら国や自治体などの公的機関や、各地の協会けんぽ・健康保険組合の認定を目指したほうがPR効果は高くなりますし、取り組みのモチベーションも上がります。

これから健康経営の各種認定制度についてわかりやすく紹介します。

健康経営優良法人

健康経営優良法人認定制度とは、健康経営に取り組む優良な大企業・中小企業・その他法人を認定・顕彰する公的制度です。健康経営の取り組みに優れた企業を「見える化」することで各法人の健康経営を促進するための制度であり、経済産業省・日本健康会議が中心となって運営されています。

健康経営優良法人に認定されることで、健康経営優良法人のロゴマークを企業のPRやハローワークの求人票などで使用できるほか、一部自治体では公共調達・公共工事の入札時における加点や、金融機関・保険会社による優遇制度を受けられるなどのメリットがあります。

健康経営優良法人は大企業を対象とした「大規模法人部門」と、中小企業を対象とした「中小規模法人部門」の2部門に分かれています。

また、健康経営優良法人に認定された法人のなかでも、特に活動が優秀だった上位500社をホワイト500(大規模法人部門)ブライト500(中小規模法人部門)として顕彰する制度もあります。

なお、健康経営優良法人(中小規模法人部門)においては、後ほど説明する健康宣言事業への参加が申請には不可欠です。

健康宣言事業

健康宣言事業とは各保険者(各地の協会けんぽや健康保険組合)が実施している制度で、健康宣言をおこなう企業の健康づくりを支援して、保険加入者(従業員)の健康を増進させることを目的としています。

なお、健康宣言事業の名称は各保険者(協会けんぽや健康保険組合)によって異なります。たとえば東京の協会けんぽでは「健康企業宣言」ですし、愛知では「健康宣言」、大阪は「健康経営」となっています。

前述の健康経営優良法人(中小規模法人部門)に申請するには、健康宣言事業への参加が必須です。

健康宣言事業へ参加すると、自社が加入している保険者から健康経営のサポートやアドバイスが受けられますので、健康経営を始めるならまずは「健康宣言事業に参加したいのですが~」と保険者に相談してみるとよいでしょう。

健康経営銘柄

健康経営銘柄とは、優れた健康経営に取り組んでいる上場企業を、経済産業省と東京証券取引所が選定し、認定する制度です。

健康経営に取り組む会社は従業員の生産性や活力が高まるため、長期的な業績アップや株価向上が期待できます。

そこで、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業を紹介し、企業の健康経営を促進することを目的に健康経営銘柄制度が設立されました。

健康経営銘柄に選ばれると投資家へのアピールにもなりますし、ブランディングや採用活動へのメリットも得られます。

しかし、そもそも東京証券取引所に上場している会社でないと対象になりませんし、基本的に1業種につき1社までの制限がありますので、健康経営銘柄への認定は極めて狭き門だといえます。

健康経営銘柄への認定はあくまで長期的な目標に留めておき、まずは先述の健康経営優良法人や健康宣言事業の認定を目指すのがよいでしょう。

健康経営の始め方・取り組みの手順

健康経営を会社全体が一丸となって実行するための、計画の立て方や取り組みの始め方について紹介します。

健康経営優良法人や健康宣言事業に参加する際のフローに則していますので、これらの認定を目指している方はぜひご覧ください。

1.加入している保険者(協会けんぽや健康保険組合)への相談

加入している保険者(協会けんぽや健康保険組合)への相談
まずは自社が加入している協会けんぽや健康保険組合の窓口や電話番号へ、「健康経営を始めたいんですが…」と相談してみるのがよいでしょう。

ネットや本などで情報収集するのももちろん効果的ですが、健康経営についての専門知識を備えた協会けんぽ・健康保険組合の職員の方にアドバイスしてもらうのが、一番早く確実です。

どんな計画・施策を実施すべきか、具体的に何から始めるべきなのかなどをわかりやすく説明してくれるはずです。

また、健康経営優良法人や健康宣言事業への参加を検討している場合は、その旨も伝えておくとよいでしょう。

特に健康経営優良法人(中小規模法人部門)では、自社が加入している協会けんぽ・健康保険組合の健康宣言事業への参加が必須です。

併せて健康宣言事業への参加方法やエントリーシートの書き方、申請フローなども教えてもらいましょう。

2.健康宣言

次に自社が健康経営に取り組むことを社内外に伝える、健康宣言を実施します。

健康宣言とは、経営者が従業員やその家族の健康管理を経営課題として認識し、組織として対策に取り組むことを明文化して意思表示することです。

社内・社外への発信の両方を簡単に満たすには、企業ホームページ内に健康宣言のページを作ってそこで発信するのがもっとも確実で効率的でしょう。

弊社のおりこうブログHRでは、健康宣言用のページテンプレートも用意しておりますので、ご興味のある方は詳細をご覧ください。

参考ページ:おりこうブログHR 公式サイト

3.組織体制の構築

組織体制の構築
次に健康経営を実践する組織体制を社内に構築します。

健康経営を担当する「健康づくり担当者」を幹部や従業員のなかから任命するとよいでしょう。

健康づくり担当者は定期健康診断などの実務に携わっている従業員や、実行力・リーダーシップのある幹部などから選任するのがお勧めです。

なお、健康づくり担当者の任命は健康経営優良法人(中小規模法人部門)でも必須項目に指定されています。

健康づくり担当者が決定したら、健康経営の旗振り役や実務を担う従業員も複数人選出します。

4.自社の健康課題の把握

健康経営を効果的に進めるには、まずは自社のどこに問題があるのかをしっかり把握しなければなりません。

以下のような項目をチェックし、現状では不十分なポイントを洗い出すとよいでしょう。

【チェックすべき健康課題のポイント】
  • 定期健康診断・再検査・特定健診などの受診率のチェック
  • ストレスチェックや従業員のメンタル傾向の確認
  • 残業時間・有給休暇の取得状況などの確認
  • 従業員の昼食などの食生活や、運動状況についての調査
  • 喫煙率のチェック

    なお、弊社の健康管理ツール「おりこうブログHR」や「おりこうHR」では従業員のメンタルヘルスの状態を随時チェックできますので、ご興味のある方はぜひ詳細をご覧ください。

    参考ページ:
    おりこうブログHR 公式サイト
    おりこうHR 公式サイト

5.計画策定・取り組みの実行

健康課題の洗い出しが完了したら、それらを改善する計画・施策を立案しましょう。

なかでも定期健康診断の受診率100%や、屋内での禁煙(喫煙室除く)は法令で義務が課されていますので、万が一達成できていない場合は最優先で取り組んでください。

どんな施策・取り組み内容があるかは、後ほど「健康経営の具体的な取り組み内容」で詳しく紹介します。

6.取り組みの評価・見直し

取り組みの評価・見直し
各種取り組みを始めて一定期間が終了したら、従業員の健康経営への参加状況を把握しましょう。

生活習慣や健康の改善、参加者の満足度、仕事に対するモチベーションのアップなど、健康づくりの効果や反応をチェックし、さらなる施策につなげてください。

このようにPDCAを常に回しつづけることが健康経営ではもっとも重要です。

また、各地の健康宣言事業や健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定を目指している場合は、申請手続きも忘れず実行しましょう。

健康経営の具体的な取り組み内容

それでは、健康経営の取り組みには具体的にどのような施策があるのかを、カテゴリーに分けて詳しく解説していきます。

健康経営優良法人や健康宣言事業で指定されている内容を中心に紹介していますので、これらの認定を受けたい方もぜひご覧ください。

健康診断受診率と保健指導の実施率アップ

健康診断受診率と保健指導の実施率アップ
年に1回の健康診断の実施は労働安全衛生法によって企業に課されている義務であり、違反すると50万円以下の罰金が科されます。

しかし、厚生労働省の2012年(平成24年)の労働者健康状況調査によれば、健康診断の実施率は従業員500人以上の事業所では100%に達するのですが、規模が小さくなるほど実施率は低下し、従業員10~20人の事業所では89.4%と9割に満たないのが現状です。
平成24年 労働者健康状況調査 各事業所の健康診断の実施率・受診率

また、受診率については5000人以上の大規模な事業所ですら87.8%と、90%に達していません。

受診率が低い理由としては、従業員が「業務が多忙なため通院する時間を取れない」「受診の予約や通院が面倒」などの理由で、受診をあきらめている例が散見されます。

定期健康診断の実施は健康経営以前に法律で定められた義務ですから、受診率が現時点で低迷している場合は、まずはここから改善に着手するのがよいでしょう。

健康経営優良法人の認定を目指す場合は受診率の向上はほぼ必須

特に健康経営優良法人の認定を目指している場合は、受診率が100%もしくは特定の条件下で95%以上でないと認定要件を満たせない項目もありますので、受診率向上の優先度は高いです。
健康診断の受診率をアップさせる施策としては、以下があります。

【健康診断の受診率アップなどの施策】
  • 未受診者への声かけ・メール・文章などでの通知
  • 従業員への受信報告の義務付け
  • 健康診断受診時間の就業時間認定や特別休暇付与
  • 職場での一斉検診の実施
  • 大腸がん検診や腫瘍マーカー検査などの会社負担での実施

健康診断の再検査・特定保健指導の受診勧奨

健康診断の結果、再検査や要検査の診断が出された従業員や、特定保健指導が必要な従業員に対して、受診を勧めることも健康経営に直結する施策です。

※特定保健指導…特定健診の結果、生活習慣病のリスクが一定以上の人に対して実施される、生活改善を目的とした指導のこと。

※特定健診(特定健康診査)…生活習慣病予防のための保健指導を必要とする人を選び出すための健診のこと。対象者は40歳以上75歳未満の被保険者および被扶養者。

【健康診断の再検査・保健指導の受診勧奨などの施策】
  • 対象の従業員に対して、特定保健指導の案内を通知する
  • 再検査や特定保健指導実施時間の就業時間認定や特別休暇付与
  • 社内にて特定保健指導の実施場所を提供する
  • 事業場からオンラインで特定保健指導を受けられる環境を整備する

ワーク・ライフ・バランスの実現

ワーク・ライフ・バランスの実現
健康経営だけでなく、働き方改革の面からも、残業や休日勤務などの長時間労働の抑制は現代の企業にとって急務です。

また、有給休暇の取得推進やテレワーク勤務の導入など、育児・介護などの私生活と仕事を両立しやすい体制の構築(ワーク・ライフ・バランスの実現)も欠かせません。

ワーク・ライフ・バランスを実現するための具体的な施策を紹介します。

【ワーク・ライフ・バランス実現の施策】
  • 残業の事前申告制の導入
  • パソコンのログイン時間の記録など、勤務時間を正確に記録するシステムの導入
  • 残業・休日勤務の削減を一般従業員・管理職の評価項目に設定
  • 勤務間インターバル制度の導入
  • テレワーク(在宅勤務制度)・フレックスタイム制度・時差出勤制度の導入
  • 有給休暇取得の勧奨(取得目標の設定など)
  • 時間単位の有給休暇取得
  • 病気休暇・看護休暇・リフレッシュ休暇などの有給の特別休暇制度の導入
  • 育児・介護などのための短時間勤務制度や週3日勤務制度
  • ノー残業デーの設定

病気の治療と仕事の両立支援

病気の治療と仕事の両立支援
2025年4月から、定年制を採用しているすべての企業(中小企業も含む)において65歳定年制が義務化されますが、高齢の従業員が働く機会が多くなれば、それだけ健康状態と仕事の両立が重要なテーマとなります。

職場の高齢化が進むほど、糖尿病などの慢性疾患を抱えた従業員の割合も増えていくでしょう。

従業員が治療と仕事を両立できる体制を整えることは、少子高齢化が進むこれからの日本の企業においては必須です。

【病気の治療と仕事の両立支援施策】
  • 本人の健康状態に対応して、配置・勤務内容・勤務時間・勤務地などを調整する制度の導入
  • 時間単位の年休制度、病気休暇、時差出勤、通院時間の就業時間認定、テレワーク(在宅勤務)制度などの導入
  • 団体保険などによる治療費の補助や休業補償の支給
  • 病気の治療と仕事の両立に向けた面談・助言

従業員同士のコミュニケーション促進

従業員同士のコミュニケーション促進
従業員同士のコミュニケーションが活発で心理的安全性が確保されている職場と、そうでない職場では、たとえ同じ業務量であっても疲労度やメンタルヘルスへの影響が格段に変わってきます。

健康経営を実現するためには、単に肉体的な健康や労働時間のみに配慮するだけでなく、風通しがよく働きやすい職場にすることも重要です。

【従業員同士のコミュニケーション促進施策】
  • フリーアドレスオフィスなどの職場環境整備
  • 社内ブログ・SNS・チャットアプリなどのコミュニケーション促進ツールの利用推進
  • 意見交換会やサンクスカードなどの交流を活発化させる企画の実施
  • 同好会・サークルなどの設置や金銭支援、場所の提供
  • 社員旅行や家族交流会・昼食会などのイベントの開催
  • ボランティアや地域のお祭りへの従業員参加の促進

※フリーアドレスオフィス…オフィス・事務所のなかで各従業員の席を固定せずに、自分の好きな席で働けるワークスタイルのこと

食生活の改善と運動・スポーツの促進

食生活の改善と運動・スポーツの促進
食事と運動は健康状態に直結する要素ですから、健康経営を推進するうえでも大事なポイントです。

これまでは「食事と運動は、従業員の自己管理・自己責任の範囲」との意識が強かったですが、高齢化と人手不足が進行する今後の日本企業においては、従業員に丸投げするだけでは持続的な事業活動は困難になっていきます。

【食生活の改善と運動・スポーツの促進施策】
  • 社員食堂・仕出し弁当・野菜などの現物支給・金銭補助などで、健康に配慮した食事ができる制度
  • 自動販売機や訪問販売などでの健康に配慮した飲料・栄養補助食品の提供
  • 食生活改善のアプリ提供や、社員食堂でのカロリー・栄養素表示
  • 腹八分目運動、野菜摂取週間、料理教室などの食生活改善の企画実施
  • スポーツクラブなどとの提携・料金補助
  • 職場内への運動器具の設置
  • スポーツイベントの開催・参加補助
  • 職場内でのラジオ体操・ストレッチ・ヨガなどの運動をする時間の整備
  • 徒歩通勤や自転車通勤の支援
  • 運動を目的とした同好会・サークルの設置や金銭支援・場所の提供
  • バランスボールなどの職場への設置

メンタルヘルス不調と長時間労働への対応

メンタルヘルス不調と長時間労働への対応
職場で従業員のメンタルヘルスの不調が発生したとき、あるいは繁忙期などに長時間労働が発生したときにはスムーズにケアできる体制を整備しておくことが肝要です。

メンタルヘルス不調・長時間労働の早期発見とケアの具体的な施策を紹介します。

【メンタルヘルス不調と長時間労働への対応施策】
  • メンタルヘルスやハラスメントの相談窓口の設置と周知(外部窓口も含む)」
  • 健康管理ツールなどを利用した従業員のセルフチェックの支援
  • メンタル不調者や求職者への復職プログラムの整備
  • 医師・看護師・カウンセラーによる面談・指導制度
  • 従業員への業務負荷の見直し、勤務時間の制限
  • 長時間労働をした従業員を統括する管理職への上司・人事担当者による面談・指導制度

なお、弊社ディーエスブランドでも、社員のメンタルヘルス・体調の推移をチェックし、早期対応を実現できるツール「おりこうブログHR」を提供しております。健康経営を始めたい方は、ぜひ以下から詳細をご覧ください。

参考ページ:おりこうブログHR

女性の健康保持と働きやすい職場の実現

女性の健康保持と働きやすい職場の実現
SDGs(持続可能な開発目標)でもジェンダー平等と女性のエンパワーメントが掲げられており、少子化がより進行していく今後の日本の企業では、女性の健康増進と長く働きやすい環境の整備は欠かせません。

女性の健康を保持し、エンパワーメントできる施策例を紹介します。

【女性の健康保持と働きやすい職場の実現の施策】
  • 婦人科健診(がん検診を含む)・検診への金銭補助や就業時間認定、特別休暇付与
  • 医師・保健師などへ女性の健康問題について相談できる外部窓口の設置
  • 生理休暇の整備と有給化
  • 女性専用休憩室の設置
  • 妊娠中の従業員に対する業務上の配慮(検診・休診時間の確保やテレワークの導入など)
  • 不妊治療の支援(就業時間認定など)

分煙の徹底と喫煙率低下の取り組み

分煙の徹底と喫煙率低下の取り組み
喫煙は肺がんや急性心筋梗塞などの虚血性心疾患などの発症リスクを大幅に高めます。

また、副流煙による周囲への受動喫煙の害も深刻で、厚生労働省の調査によれば、受動喫煙による肺がんと虚血性心疾患の死亡数は、年間約6,800人発生しており、そのうち職場での受動喫煙が原因とみられるのは約3,600人にものぼるとされています。


以上のような背景から、2020年から健康増進法や労働安全衛生法が改正され、屋内での喫煙は原則禁止となりました。

屋内での喫煙を認める場合は、喫煙室等の設置が必須です(分煙の徹底)。

また、いくら職場での分煙化が徹底されていても、プライベートでの喫煙までには効果が及ばないため、喫煙率自体を低下させる取り組みも健康経営では肝要になります。

【分煙の徹底と喫煙率低下の施策】
  • 屋内での禁煙(喫煙室を除く)
  • 職場の敷地内での禁煙
  • たばこの健康被害についてのセミナー・研修・保健指導の実施
  • 禁煙外来の治療費補助や禁煙補助剤の無償支給
  • 非喫煙者や禁煙達成者へのインセンティブの付与(手当・休暇など)
  • 就業時間中禁煙や喫煙可能な時間の設定などの社内ルール整備
  • 禁煙月間・禁煙デーなどのイベントの開催
  • 禁煙を促すアプリの提供

新型コロナウイルスやその他の感染症対策

新型コロナウイルスやその他の感染症対策
2020年から世界的に流行した新型コロナウイルスの影響で、企業・団体にも徹底した感染症対策が求められるようになりました。

新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症が職場内で蔓延すると、多数の欠勤者・出勤停止者が発生しますから、業務の遂行自体が著しく困難になってしまいます。

さらに新型コロナウイルスなどの深刻な感染症では、最悪の場合は従業員が命を落としてしまうことにもなりかねないため、感染症対策は健康経営のなかでも極めて重要なパートです。

【新型コロナウイルスやその他の感染症対策】
  • 従業員または家族が発熱・感染した場合や、濃厚接触者となった場合の対応策やルールの整備
  • 感染症を発症した者(家族が発症した場合を含む)への特別休暇付与
  • 通常時と異なるシフト体制などの、従業員間の接触機会の低減
  • 時差出勤やフレックスタイムによるオフピーク通勤の推奨
  • 出張・海外勤務などの海外渡航者に対する予防接種や予防内服等の準備
  • テレワーク(在宅勤務)制度の導入
  • 検温やアプリなどにより健康状態の確認
  • 席の間隔を空ける、パーテーションを設ける、会議室の利用制限を設けるなどの空間的な接触機会の低減
  • Web会議システム(Zoomなど)による社内外の打ち合わせのオンライン化
  • 従業員がワクチン接種・予防接種を受けやすい環境の整備(例:就業時間認定、特別休暇付与、職域接種など)
  • ワクチン接種による副反応が出た際の特別休暇付与
  • 付き添いが必要な家族がワクチン接種する場合の就業時間認定や特別休暇付与

健康経営の情報発信とPR

健康経営は純粋な社内活動として実施しても、もちろん効果は高いのですが、ブランディングや採用活動の強化につなげたいのであれば、外部への情報発信も欠かせません。

企業ホームページでの告知や、マイナビ・リクナビなどの採用ポータルサイトでの紹介、プレスリリースの活用などを通して、健康経営の効果を最大限引き出すようにしましょう。

とりわけ健康経営優良法人でホワイト500、ブライト500などのよりレベルの高い顕彰の取得を目指している場合は、これらの情報発信も必須の認定要件になります。

弊社のおりこうブログHRであれば、健康経営やSDGsの情報発信に特化したモデルページや、啓発目的用のポスターなどを簡単作成できますので、ご興味のある方はぜひ詳細をご覧ください。


【健康経営の情報発信とPRの施策】
  • 自社のホームページ・SNSでの情報発信
  • 自社のパンフレットや広告などへの掲載
  • 採用説明会などイベントでの告知
  • 健康経営に関する講演会での登壇
  • 新聞・テレビ・ラジオなどのメディアからの取材・見学の受け入れ
  • 国・自治体などからの取材・見学の受け入れ
  • 健康経営に取り組む他企業からの個別の相談や質問、取材・見学の受け入れ

健康経営ではまずは他社の事例を参考にしよう

健康経営にはここまで説明してきたような多様な施策がありますので、「何から始めればいいのかわからない…」「具体的な活動のイメージができない…」という方も多いと思います。

そんな方はぜひ経済産業省が発行している健康経営優良法人の取り組み事例集をご覧ください。

健康経営優良法人に認定された企業のなかでも、優良な取り組みを実施している例がインタビューとともに紹介されています。

経営者・従業員の方の写真や、職場の写真なども掲載されていますので、具体的に活動内容をイメージしやすくなるはずです。

健康経営を始める際には、ぜひこれらの事例集を熟読してみてください。

・健康経営優良法人2021(中小規模法人部門)認定法人 取り組み事例集(令和3年3月発行)
・健康経営優良法人(中小規模法人部門)取り組み事例集(令和2年3月発行)
・健康経営優良法人(中小規模法人部門)取り組み事例集(平成31年3月発行)
・健康経営に取り組む企業の事例集リンク(自治体による顕彰制度等の事例集)(令和2年4月更新)

なお、弊社でも健康経営優良法人を取得した企業・団体様へのインタビュー事例を掲載しております。
ぜひこちらもご覧ください。

できるだけ早く健康経営を始めて、今後の高齢化・人手不足社会に備えよう

できるだけ早く健康経営を始めて、今後の高齢化・人手不足社会に備えよう
ここまでご紹介してきたように、健康経営の推進で労働生産性の向上や人材の定着、採用活動の強化などさまざまなメリットが期待できます。

今後、さらに少子高齢化が急激に進む日本においては、マンパワーの絶対的不足や職場の高齢化は避けては通れません。

健康経営の推進は、企業が長期的に事業を続けるうえで必須になります。

特に「健康状態が悪い社員が多い…」「人手不足で困っている…」という会社ほど、ぜひ健康経営を始めてみてください。

なお、弊社でも社員のメンタルヘルス・体調の推移をチェックし、早期対応を実現できるツール「おりこうブログHR」を提供しております。

ご興味のある方は、以下からサービスの詳細をご覧ください。

・おりこうブログHR
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