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東光コンピュータ・サービス株式会社|健康経営事例

健康経営事例 東光コンピュータ・サービス株式会社様(秋田県大館市)
健康経営を成功させるには、社員が積極的にコミュニケーションする社風づくりが大事です

東光コンピュータ・サービス株式会社 
・長谷部哲 常務取締役

#秋田県大館市
#コンピュータソフトウェアのシステム設計開発・販売
#https://www.tcs.tokogrp.co.jp/
秋田県大館市の東光コンピュータ・サービス株式会社様は、地域の企業・学校・自治体等のシステム提案や導入、保守と、全国の医療機関向け及び森林組合向けのパッケージソリューションを自社開発、販売、保守をおこなっているIT企業です。

・健康経営優良法人(ブライト500)
・秋田県版健康経営優良法人
・大館市 健康づくりチャレンジ事業所プレミアム
・秋田県SDGsパートナー
・大館市働くパパママ応援企業 

以上のような数多くの認定を取得しており、とりわけ「ブライト500」は健康経営優良法人の中小規模法人部門の認定を受けたなかでも、特に優れたトップ500の法人のみに贈られる称号です。

東光コンピュータ・サービス株式会社様は健康経営や働き方改革を推進し、数年かけて29日も年間休日数を増加したにもかかわらず、売上増も達成できたとのこと。

また、離職率も全国平均の11.4%に対し、3.9%と格段に低く抑えられています。

今回は長谷部常務に健康経営・働き方改革の具体的な施策やポイントを伺いました。

目次

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  1. 過去に体調を崩した社員がいたことが、健康経営に関心を持つきっかけに
  2. 社員の健康が生産性向上にも直結すると知り、本格的に取り組みを始めた
  3. 週間業務管理表を作成し、社員個人の業務の量や負荷などを見える化した
  4. 健康診断で要精密検査・要治療の診断が出た社員には、かならず医療機関を受診し報告するよう義務化した
  5. 運動不足解消や健康状態の把握のため、社内にバランスボール、血圧計を設置 運動やメンタルヘルスの研修も 
  6. 健康アプリの導入で、社員の運動へのモチベーションをアップ 受動喫煙防止も徹底
  7. インフルエンザ&新型コロナウイルスなどの感染症対策
  8. 完全週休二日制にして、数年間かけて年間休日数を29日増加に成功
  9. 社内のコミュニケーション活性化の効果もあり、離職率を3.9%と大幅に抑えることに成功(全国平均11.4%)
  10. ありがとうカード制度で、お互いの気持ちが伝わる職場に 地域ボランティアにも積極的に参加
  11. 社員のお子様の行事や通院を積極的に支援し、仕事と育児の両立へ
  12. 人手不足が続くなかでは、完全週休二日制への対応は必須になってくる
  13. 残業時間も大幅短縮 短時間でも成果を出せる仕組みへ
  14. 心理的安全性を向上させ、社員満足度向上→顧客満足度向上→業績アップのサイクルを回す
  15. Eラーニングを活用し、社員の教育・スキルアップには惜しみなく投資
  16. 健康経営に取り組むには、まずは社員間のコミュニケーションを積極的にする社風にするところから始めたほうがよい
  17. インタビュー後記

過去に体調を崩した社員がいたことが、健康経営に関心を持つきっかけに

Q.貴社が健康経営の取り組みを始めたきっかけ(理由)について教えてください

健康経営を始めたきっかけは2つありまして、体調を崩して退職してしまった社員が過去にいたことと、健康経営が生産性向上に役立つと考えたことですね。

IT企業の一般的な課題として、以下の3点があると思います。

  1. 長時間労働が多い…食事のバランスや睡眠不足になりがち
  2. メタボリックシンドローム対象者が多い…パソコンの前にずっと座って仕事するので、運動不足になりがち
  3. メンタルヘルス不調が多い…仕事を抱えこんでしまい、精神的ストレスが高い

弊社でもかつては共通する点がありました。本事例は残業が少なかった時期だったのですが、社員が体調を崩して退職してしまった事例が発生しました。

健康診断で血圧に異常な数値が見られた社員がいたため、会社からその社員に医療機関への受診を勧めたのですが、なかなか受診に至らず、翌年に社内で脳出血を起こして倒れてしまったのです。

ご家族も「健康診断の結果がそんなに悪かったなんて知らなかった」とおっしゃっていたので、「もっと強く本人に受診を勧めていればよかった」と会社としても後悔が残る結果になりました。

社員の健康が生産性向上にも直結すると知り、本格的に取り組みを始めた

その後、秋田県の協会けんぽ様の健康経営に関する講演を聴いて、プレゼンティーズムやアブセンティーズムなどの概念を知り、社員の健康が会社全体の生産性に直結することを意識し、健康経営を進めることになりました。

プレゼンティーズム…従業員が出勤はしているものの、心身の健康状態に不調をきたして従業員が本来のパフォーマンスを発揮できない状態

アブセンティーズム…心身の体調不良が原因で欠勤や休職など業務自体がおこなえない状態

※プレゼンティーズム・アブセンティーズムが生産性に与える影響や、健康経営そのものについては、以下のページで紹介していますので、詳しくはこちらをご覧ください。

参考ページ:健康経営とは? 意味とメリット、やり方・取り組み例を初心者向けに解説


また、秋田県の協会けんぽ様から「秋田県の健康経営宣言事業にぜひ参加してほしい」と勧めていただいたのも、理由のひとつですね。

※健康宣言事業…各保険者(各地の協会けんぽや健康保険組合)が実施している制度で、健康宣言をおこなう企業の健康づくりを支援して、保険加入者(従業員)の健康を増進させることを目的としている。
参考ページ:
健康宣言とは? 健康経営優良法人認定との関係やメリットを紹介

Q.健康経営という言葉を聞いたときのイメージはどうでしたか?

MediEX健診システム
社員の健康が会社の生産性に密接に結びつくんだなという印象を率直に抱きました。

現在、弊社では、MediEXという健診システムを開発・販売していますが、実はもともと私は富士通の下請で健診システムの開発、導入に携わっていました。

また、東京の聖路加国際病院様への電子カルテの導入事業に従事していたこともあります。

そのため、社員の健康管理や医療などの分野に対して、もともと一定の知識や経験がありましたから、割とすんなり健康経営の概念や意義も理解できましたね。

週間業務管理表を作成し、社員個人の業務の量や負荷などを見える化した

Q.健康経営の具体的な取り組みについて教えてください

まずは社内に「働き方改革委員会」という組織を設置して、体制づくりをしました。

その後、重点的に取り組んだのが働き方の改善や、ワーク・ライフ・バランスの実現です。

システムエンジニアやプログラマーの仕事では、集中して考える時間が必要なタイミングがありますので、「今は集中しているので、できれば話しかけないでほしい」ということを周りに示せる卓上の「のぼり旗」を導入しました。

また、ワーク・ライフ・バランスを進めるうえで重要なのは、個人ではなくチームで仕事を進めることです。

1人の社員に仕事が偏っていたり、「この仕事はAさんじゃないとできない」といった業務の属人化が起こっていたりすると、定時までに仕事を終了させることは難しくなりますし、有給休暇も取りづらいです。

そのため、週間業務管理表を作成することで個人の業務量の把握と、見える化について取り組みました。

後ほど紹介しますが年間休日数を以前よりかなり増やせたのも、こういった施策が一因です。

健康診断で要精密検査・要治療の診断が出た社員には、かならず医療機関を受診し報告するよう義務化した

健康状態が悪化して退職を余儀なくされた社員が過去に出たことを教訓にして、健康診断後の受診の勧奨については徹底しています。

要精密検査・要治療の診断が出た社員には受診勧奨だけでなく、かならず受診後に報告をするよう義務化しています。

また、女性社員に対しては、乳がんや子宮がんなどの婦人科健診も定期健康診断のオプションに導入して、がんの早期発見・予防に役立てていますね。

運動不足解消や健康状態の把握のため、社内にバランスボール、血圧計を設置 運動やメンタルヘルスの研修も 

運動不足解消のためバランスボールやステップマシンなどの運動器具を設置しました。血圧計を設置して、社員が自分の健康状態を常にチェックできるようにもしています。

地元の体育館の利用料金を会社が負担して、自由にスポーツができる環境も整えました。

「竹体操」という竹の棒を使った体操の講師の方がいらっしゃったので、その方に来ていただいて体操のやり方をレクチャーしていただいたこともあります。

さらにセルフケア・ラインケアなどのメンタルヘルス研修も実施しました。

・セルフケア…従業員本人が自分のストレスに気づき、対処を実行すること。ストレスチェックなどもセルフケアに該当する。

・ラインケア…職場における指揮命令系統のライン上にいる管理監督者(上司)が、部下・社員の心の健康をケアして職場環境を改善する取り組みのこと。

参考ページ:
ラインケアとは? 意味と必要性、職場でのメンタルヘルス対策を解説

健康アプリの導入で、社員の運動へのモチベーションをアップ 受動喫煙防止も徹底

東海道五十三次ウォークラリー
社員の運動と健康管理促進のため、スマートフォンの健康管理アプリの「GUPPY ヘルスケア」を導入しました。

参考ページ:GUPPY ヘルスケア

こちらは、1日の歩数やエクササイズ、禁煙・休肝日などさまざまな活動ごとにポイントが付与されるアプリで、500ポイント貯めるとAmazonのギフト券がもらえますので、健康に対する社員のモチベーションが自然と高くなります。

アプリ内のキャンペーンで「東海道五十三次ウォークラリー」というものがあったのですが、そちらに会社の有志が集まって参加し48位を獲得しました。

さらに受動喫煙対策も進めまして、「受動喫煙対策防止宣言施設」にも登録し、本社・秋田支店の屋内を全面禁煙にして、喫煙場所を屋外にして分煙を徹底しました。

インフルエンザ&新型コロナウイルスなどの感染症対策

インフルエンザの予防接種の場所や費用を負担して、就業時間内に社屋で実施するなど感染症対策にも力を入れてきました。

2020年以降は新型コロナウイルス対策でマスクを社員に配布や、抗原検査が社内で可能になっています。

PCR検査は、就業時間内に近隣の検査施設で検査可能としました。

完全週休二日制にして、数年間かけて年間休日数を29日増加に成功

年間で休日を29日増やしたにもかかわらず、売上アップを達成

2017年から休日の増加にも取り組んでおり、完全週休二日制を導入した結果、現在では数年前と比較して、年間で24日休日が増加しました。

また、計画有休も5日増やしましたので、年間で計29日ぶんの休日が増えた計算になります。ほぼ1ヶ月分ですね。

さらに毎週水曜日はノー残業デーに設定しています。

(インタビュアー)
このように積極的に休みを増やすのはかなり大変な部分もあるかと思いますが、仕事が回らなくなったり、売り上げにネガティブな影響がでたりといった副作用はなかったんでしょうか?


それが休日を増やしても売り上げが急激に低下することはなく、むしろ全体的に見ると増加傾向にあったんですよ。

2020年には過去最高の売上高を達成しています。

売り上げ増には、大館市役所が新庁舎への建て替えをおこなったり、小中学校のGIGAスクール構想などでタブレットPCの需要が高まったりするなど、外部要因も大きかったのですが、休みを増やしても売り上げをアップできたのは事実です。

働き方改革と売上増を両立し、秋田県のSDGsパートナー企業にも登録される

働き方改革と売上増を両立し、秋田県のSDGsパートナー企業にも登録される
なお、東光コンピュータ・サービスは秋田県のSDGsパートナーにも登録されています。

SDGsの項目のうち、特に以下に注力しています。

3.すべての人に健康と福祉を
8.働きがいも経済成長も


参考ページ:3.すべての人に健康と福祉を(SDGsクラブ・日本ユニセフ協会)
参考ページ:8.働きがいも経済成長も(SDGsクラブ・日本ユニセフ協会)

年間休日数を増やしつつ、売り上げ増を達成できたのは、SDGsの取り組みにも共通しますね。

社内のコミュニケーション活性化の効果もあり、離職率を3.9%と大幅に抑えることに成功(全国平均11.4%)

社内のコミュニケーション活性化の効果もあり、離職率を全国平均11.4%に対して、3.9%と大幅に抑えることに成功
健康経営度が高い会社のほうが、離職率が低い傾向にあると統計調査でも明らかになっていますが、弊社も3.9%とかなり低い離職率に抑えられています(全国平均は11.4%)。

さらに弊社の離職率の3.9%のなかには、同じ東光グループの別会社に転籍した場合も含まれていますので、実質的な離職率は3.9%よりもさらに低くなります。

離職率を低く抑えられているのは健康経営だけでなく、社内のコミュニケーションを活発化させる施策も功を奏していると思います。

近年は新型コロナウイルスの関係で実施できなかったこともあるのですが、毎年の花見や納涼会、懇親会なども実施しています。

また、新型コロナウイルス以前は「大館樹海ドーム」という地元のドーム球場を、東光グループで貸し切って、会社対抗の運動会も実施していましたね。

ありがとうカード制度で、お互いの気持ちが伝わる職場に 地域ボランティアにも積極的に参加

コミュニケーション施策としては「ありがとうカード」という制度も導入しました。

これは社員同士で感謝の気持ちを伝えるための制度で、多く「ありがとうカード」をもらった人は表彰されて報奨金がもらえます。

こういった制度も社員間の結びつきには役立っていると思いますね。

また、コロナ以前は大館市の「きりたんぽ祭り」にボランティアで参加するなど、地域ボランティアも積極的に実施しています。
ありがとうカード
ありがとうカード制度でコミュニケーションを活発化
地域ボランティアの様子
地元大館市の「きりたんぽ祭り」にボランティアで参加

社員のお子様の行事や通院を積極的に支援し、仕事と育児の両立へ

大館市働くパパママ応援企業
弊社では、仕事と育児の両立にも力を入れています。

お子さんがいるご家庭だと授業参観・三者面談・PTAの集まりなど、平日に参加しないといけないイベントがたびたびありますが、職場のことは気にせずに有給休暇を取得するように奨励しています。

というのも、弊社の社長や事業部長がPTA会長を就任していたんですね。
ですから、お子さんのいる社員が学校の行事にも参加しやすくなるように心がけています。

それらの活動の結果もあり、「大館市働くパパママ応援企業」の第1号にも認定されました。

大館市公式YouTubeチャンネル 働くパパママ応援プロモーションムービー認定No.1 東光コンピュータ.サービス(株)

人手不足が続くなかでは、完全週休二日制への対応は必須になってくる

Q.健康経営を実施することで採用活動への影響や、社外からの反応などはありましたか?

健康経営のなかでも、完全週休二日制の導入は効果が大きかったですね。

IT業界は人手不足なので完全週休二日制じゃないと、もう求人が集まらないんですね。

あとは、会社説明会などでも健康経営をPRに利用しています。

ただ、新卒の学生は健康経営よりもSDGsのほうに関心が高いようですね。
そういった意味では、健康経営だけでなくSDGsも含めて取り組みをしていったほうが効果的かもしれません。

それ以外の社外からの反応としては、秋田県北秋田振興局や、民間保険会社様から健康経営についての講演依頼を受けることが増えましたね。

残業時間も大幅短縮 短時間でも成果を出せる仕組みへ

短時間でも成果を出せる仕組みにすることが今後必須になってくる

あと、先ほど年間休日数が増えたという話をしましたが、実は残業時間もかなり短縮されているんです。19時にはほとんどの社員が帰社している状態ですね。

私がかつて東京で働いていたときは納期厳守で、終電後にタクシーで帰るのが当然のような環境でしたが、今後は少子化も進みますから、そのときと同じような働き方を今後も続けていくと、いずれ成り立たなくなると感じています。

長時間労働に頼るのではなく、時間あたりの生産性を評価する仕組みづくりが必須です。

また、短時間でも成果を出せる仕組みにすることは、ワーク・ライフ・バランスを実現し、仕事と育児・介護を両立するうえでも急務だと考えています。

【働き方改革を進めるための5つのマネジメント】
  1. タイムマネジメント…業務毎の所要時間の設定・デッドラインの設定
  2. タスクマネジメント…優先順位整理・タスク整理のための話し合い
  3. チームマネジメント…心理的安全性の構築・上司、部下との協力体制
  4. スキルマネジメント…相手に物事を端的に伝えて動かす力・コミュニケーションの多様性
  5. ライフマネジメント…毎日十分な睡眠がとれているか・学び直しでのインプット

睡眠が不足した状態で仕事すると、飲酒状態に近いほど集中力が下がり生産性も低迷する

さらに、東光コンピュータ・サービスでは社員の睡眠不足を解消して、生産性を向上させる計画も進めています。

これは慶應義塾大学 島津明人教授の研究なのですが、人間の集中力は朝目覚めてから13時間を超えると酒気帯びと同じレベルにまで下がり、15時間を過ぎると人間の脳は酒酔い運転と同じレベルの集中力しか保てないそうなんです。

つまり睡眠が不足したまま、長時間仕事を続けていても、生産性はどんどん下がっていくということです。

睡眠時間を確保しやすくなるよう、インターバル勤務制度などを導入できないか現在検討しています。

心理的安全性を向上させ、社員満足度向上→顧客満足度向上→業績アップのサイクルを回す

Q.健康経営の取り組みで、今後の課題などがありましたら教えてください

まずは健康診断の有所見者数がまだまだ多いので、それをいかに減らすかですね。

喫煙率も下げたいのですが、プライベートな領域でもあるのでなかなか難しい面もあるのが現状です。

あとは、若い社員がお昼ご飯にインスタント食品を食べていることが多いので、バランスの取れた食生活を実現するにはどうすればいいのかも課題のひとつですね。

Q.今後、健康経営で力を入れていきたい分野などはありますか?

社内で心理的安全性を高める取り組みをしていきたいですね。

※心理的安全性…組織のなかで不安を感じずに自分の意見や気持ちを積極的に発言できる状態のこと。詳しくは以下のページを参照。
参考ページ:
心理的安全性とは? 意味とGoogleが提唱する作り方・高める方法を解説

心理的安全性が高い職場でないと、健康経営を高いレベルで実現するのは不可能なのはもちろん、生産性を高めることもできません。

また、弊社の社長は社員第一主義を掲げていますので、社員満足度の向上にも積極的に取り組んでいます。

社員満足度が低ければ、商品・サービスの質も下がりますから顧客満足度も上がりませんので、社員満足度向上→顧客満足度向上→業績アップの良いサイクルを回していくことが重要ですね。

心理的安全性をもとにした組織の成功循環モデル

心理的安全性をもとにした組織の成功循環モデル

ES(社員満足度)→CS(顧客満足度)→業績アップの循環モデル

ES(社員満足度)→CS(顧客満足度)→業績アップの循環モデル

Eラーニングを活用し、社員の教育・スキルアップには惜しみなく投資

弊社では、社員全員が経営方針書を毎年作成しています。
そのなかには、自分の健康に対する施策及び資格取得目標や、将来目指す姿に必要な研修などの記入欄があるので、健康管理とスキルアップを常に意識する仕組みになっています。

また、弊社ではEラーニングを活用した社員教育にも尽力しています。

現在社員数は70名程度ですが、研修にかける費用は毎年400万円以上です。

Eラーニングが普及していなかったころは、研修が実施される場所までの交通費・宿泊費も負担していたので、研修費に毎年1000万円以上かかっていたんじゃないでしょうか。

それだけ、社員教育やスキルアップには注力していますね。

健康経営に取り組むには、まずは社員間のコミュニケーションを積極的にする社風にするところから始めたほうがよい

Q.これから健康経営を取り組む企業様へアドバイスやメッセージを教えてください

健康経営優良法人などの認定を受けるのは決して難しくはないですし、面倒なこともそこまでありません。

弊社では、「ありがとうメッセージカード」の制度など、社員のコミュニケーションを活発にする社風があったのでスムーズに認定を受けられました。

しかし、そういった社風が根付いていない会社では難しい面もあると思いますので、まずは社内のコミュニケーションを密にするところから進めたほうがいいでしょうね。

また、健康経営優良法人やブライト500を取得したからといって、全社員が健康になるかといえば、それはまた別の話です。
弊社でもまだまだメタボリックシンドローム対象者や喫煙者は多いですからね。

そこは切り分けて考えて、健康経営優良法人の取得後も活動を粘り強く継続していくのが重要ですね。

あとは協会けんぽ様や自治体の健康推進部など、外部のサポートを受けることも大事ですね。

弊社もまずはそういったところから講師を派遣してもらって、体操や食生活、健康診断結果の見方などをレクチャーしてもらいました。

そういったところから、社員の健康に対する意識を徐々に高めていくことが大事だと思います。

インタビュー後記

東光コンピュータ・サービス様のお話のなかでも、もっとも印象的だったのが「数年かけて29日も年間休日数を増加したにもかかわらず、売上増も達成できた」という実績でした。

「健康経営や働き方改革を実施すれば、生産性が向上して業績がアップする」とよく言われますが、基本的に売上が増えるほど業務も増える傾向にあるので、それを実現するのは決して簡単なことではありません。

健康経営だけでなく、働き方改革やSDGs、社員のスキルアップへの積極的な投資、そして社員間のコミュニケーションを重視する社風が根底にあるからこそ、東光コンピュータ・サービス様は生産性向上に成功しているのだと感じました。

東光コンピュータ・サービス様は、電子取引保存サービス「ちょうぼぼっくす」や医療機関向けの健康診断システム「MediEX」、森林組合向けソフト「樹海シリーズ」などのシステムを開発・販売されています。ご興味のある方は、ぜひ以下から詳細をご覧ください。

参考ページ:
東光コンピュータ・サービス株式会社(公式ホームページ)
東光コンピュータ・サービス株式会社
東光コンピュータ・サービス株式会社

所在地:
〒017-0044 秋田県大館市御成町4丁目8-74

事業内容:コンピュータソフトウェアのシステム設計開発・販売
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