- 「最近よくアクティブレストという言葉を聞くけど、いったい何のこと?」
- 「身体を動かすのに、休息ができるってどういうこと?」
- 「アクティブレストに興味はあるけど、実際に何をしたらいいのかわからない…」
このような疑問やお悩みをもつ方のために、今回はアクティブレストについて詳しく解説します。
アクティブレストの概要や目的、具体的な取り組み方法などを紹介します。
目次
アクティブレスト(積極的休養)とは
アクティブレスト(積極的休養)とは、疲労時に体を完全に休ませるのではなく、軽い運動やストレッチなどを通じて疲労回復を図る休息方法です。
通常、体を完全に休ませる休養をパッシブレスト(消極的休養)と言いますが、それとは異なり、ストレッチや軽いウォーキング、ヨガなどの軽めの運動を行うことで血流を促進し、体内の疲労物質の除去を助けるとされています。
この方法は、身体的な疲労の回復だけでなく、心身のリフレッシュやメンタルヘルスの切り替えにも役立ちます。
アクティブレストが注目され始めた理由として、単純に「休む」ことが疲労回復に対し、必ずしも効果的でないとされる状況が増え、より効率的に心身をリフレッシュできる方法が求められるようになったからです。
とくに、近年はリモートワークやデスクワークの増加により体を動かす機会が減り、筋肉や関節の疲労が蓄積しやすくなっています。
このような状況の中で、アクティブレストのような軽い活動を取り入れることで、血流を促進し凝り固まった筋肉や関節の柔軟性を保ちながら、より効果的な疲労回復が期待されるようになりました。
アクティブレストを行うメリット
アクティブレストは体の疲労回復のために行うと前述しましたが、その他にもアクティブレストを行うメリットは多くあります。
ここからはアクティブレストを行うメリットについて大きく5つに分けてご説明します。
1.疲労回復の促進
軽い運動を行うことで血流が促進され、体内に蓄積した疲労物質(乳酸など)が速やかに排出されます。これにより、筋肉の疲労感が軽減され、回復が早まります。
2.筋肉や関節の柔軟性の維持
アクティブレストの中で、関節や筋肉を軽く動かすことで凝りや硬さが和らぎ、柔軟性が保たれます。
とくに長時間の座り仕事や同じ姿勢での作業が多い人にとっては、体の可動域を保つのに役立ちます。
3.ストレス軽減とメンタルのリフレッシュ
軽い運動は、気分をリフレッシュさせる効果があり、ストレスの原因になるホルモンの分泌を抑制するとされています。
これにより、精神的なストレスも和らぎ、集中力が向上する効果が期待できます。
4.ケガのリスク軽減
疲労が蓄積した状態での作業はケガのリスクを高めますが、アクティブレストで体の緊張を和らげ、筋肉の柔軟性を保てばケガの予防にも役立ちます。
5.健康維持と生活習慣病の予防
日常に軽い運動を取り入れることで、血流や代謝が改善され、生活習慣病の予防にもつながります。
最適な運動量については、下記リンクから参考ページをご覧ください。
このように、アクティブレストを行うことで多くのメリットがあります。
アクティブレストの具体的な方法
ここまでで、アクティブレストが心身の健康に役立つとおわかりいただけたかと思います。
次はアクティブレストの具体的な実践方法について6つご紹介します。
1.軽いウォーキング
散歩や職場周りを歩くなど、15~20分程度の軽いウォーキングが効果的です。血流が促進され、気分もリフレッシュできます。とくに、自然の中を歩くとリラックス効果がさらに高まります。
2.ストレッチ
座りっぱなしや長時間同じ姿勢を続けた後に、全身のストレッチや関節をゆるめる動作を取り入れましょう。
とくに首、肩、背中、脚のストレッチは、筋肉の緊張をほぐし、柔軟性を保つのに役立ちます。
3.ヨガ・ピラティス
軽いヨガやピラティスのポーズで、深い呼吸とゆったりとした動きを行います。ヨガは呼吸を整え、自律神経を整える効果も期待できるため、心身のリフレッシュにつながります。
4.軽めの筋トレ
階段の上り下りやスクワットなど、無理なくできる範囲で軽い筋トレを取り入れるのも良いでしょう。筋肉を少し刺激することで代謝も促進され、エネルギーが湧きやすくなります。
5.サイクリング
20〜30分ほどの軽いサイクリングは、全身の血流を促進し、心肺機能も活性化させます。風を感じながらの運動は気分転換にもなるため、頭をすっきりさせたいときにおすすめです。
6.深呼吸やマインドフルネス
アクティブレストには必ずしも運動が必要というわけではなく、深呼吸やマインドフルネスのように、体をリラックスさせながら呼吸に意識を向ける方法も非常に効果的です。
マインドフルネス瞑想についての概要や実施方法をまとめた記事もご用意しておりますので、ぜひご覧ください。
アクティブレストを仕事や生活に取り入れるためのポイント
ここまで具体的な実践方法についてご紹介してきましたが、なかなかアクティブレストのためだけに時間を割くのが難しいという方もいらっしゃると思います。
そこで最後に、仕事や生活の中にアクティブレストを取り入れるポイントについて大きく2つご紹介します。
1.継続しやすい方法を選ぶ
無理なく続けられる方法を見つけられれば、アクティブレストの効果を実感する鍵となります。
(例)
- 好きな活動や楽しめる運動を選ぶ
ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、とくに好きな運動や興味のある活動を選ぶと、心理的ハードルが下がり継続しやすくなります。もしヨガが好きなら、ヨガマットを用意して毎朝5分のヨガタイムをつくるなど、少しの工夫で習慣化が進みます。
- 短時間で行える方法を選ぶ
時間がかかる方法よりも、5~10分程度でできる軽い運動やストレッチの方が取り組みやすく、日常に組み込みやすいです。たとえば、仕事の合間にデスクで肩回しや脚を軽く伸ばすといった動作から始めると、続けやすいでしょう。
- 負担が少なく楽な運動から始める
体力や筋力を考慮し、まずは無理なくできる範囲の軽い運動から取り組むことが大切です。初めから難しい動きや負荷がかかる運動を選ぶと、挫折の原因になりがちです。たとえば、始めは5分の散歩からスタートし、慣れたら距離や時間を少しずつ増やすなど、徐々にステップアップするのが良いでしょう。
2.スケジュールやライフスタイルに合わせる
日々の生活に自然に組み込めるよう、自分のスケジュールやライフスタイルに合わせて計画を立てることも大切です。
- 時間帯を固定する
毎日同じ時間帯にアクティブレストを行うことで習慣化しやすくなります。たとえば、朝の出勤前や昼休み、就業後のリラックスタイムに5分のストレッチや散歩を予定すると、生活リズムに組み込みやすくなります。
- 仕事や生活の合間に行える方法を選ぶ
デスクワークの合間に立ち上がって軽いストレッチをする、リモートワーク中に自宅周辺を散歩するなど、生活のちょっとした隙間時間を活用することで無理なく続けられます。たとえば、1時間ごとにタイマーをかけて立ち上がり、2~3分体を動かすだけでも効果が期待できます。
- 移動時間や日常の活動に組み込む
たとえば、エレベーターの代わりに階段を使ったり、近くのスーパーや駅まで歩いたりするといった日常の行動もアクティブレストになります。生活の中に無理なく取り入れることで、継続的に体を動かす機会が増えます。
- さまざまな方法に柔軟に取り組む
仕事の忙しさや体調によって、無理のない範囲で取り組むことも大切です。たとえば、疲れがたまっている日は散歩や深呼吸にとどめ、体調が良いときに少し多めに運動するなど、自分の状態に合わせて活動を調整しましょう。
アクティブレストで健康な心身を保ちましょう
日常的にパッシブレストの方がどうしても多くなってしまうと思いますが、アクティブレストも充実した休息方法です。休息につながるだけでなく、さまざまな病気の予防にもつながりますから、ぜひ少しずつ取り入れ始めてみてください。
弊社の健康経営ソリューション「おりこうブログHR」では、簡単なストレッチやリラックス法を紹介している「健康情報動画機能」や自分の生活習慣、メンタル状況を記録できる「メンタルヘルスチェック機能」など多数の機能を搭載しています。
この機会にぜひ無料体験版や資料のダウンロードにお申し込みください。