- 「セルフケアという言葉をよく聞くけどどういう意味なの?」
- 「セルフケアの何が大切なんだろう?」
- 「自分でできるメンタルヘルス対策の方法が知りたい!」
このような疑問やお悩みをお持ちの方のために、今回はセルフケアについて紹介します。
セルフケアとは何か、意味や重要性、方法・手順などをわかりやすく説明します。
セルフケアや自分でできるメンタルヘルス対策に興味がある方はぜひご覧ください!
目次
セルフケアとは
セルフケアとは、自身に降りかかったストレスに対して、自己管理や自己治療などを行い「自分自身をケアすること」を指します。
ストレスは「ストレス状況」と「ストレス反応」の2つに分けて説明されますが、本記事では「ストレス反応に対してのセルフケアについて」を主として説明します。
具体的なストレス反応の例は以下のようなものです。
<身体的なストレス反応>
・頭痛 ・倦怠感 ・睡眠障害 ・食欲不振や過食 ・アルコールやカフェイン、喫煙などの依存症 など
<精神的なストレス反応>
・集中力の低下 ・無気力感 ・興味、関心の低下 ・イライラ ・不安 ・怒り ・抑うつ など
<行動面でのストレス反応>
・遅刻や欠勤の増加 ・ミスの増加 ・攻撃的な言動 ・人づきあいが悪くなり孤立する など
ストレスについて詳しく知りたい方は、以下参考ページをご覧ください。
企業のメンタルヘルスの4つのケア
厚生労働省は企業のメンタルヘルスケアを4つに分類しており、セルフケアはその1つに含まれています。
ここでは企業のメンタルヘルスの4つのケアを簡単に紹介します。
1.セルフケア:自分自身で行うケア。従業員が自らのストレスを理解し、予防・対処すること。
2.ラインによるケア:企業の管理監督者(上司・管理職など)が行うケア。日常の職場環境の把握・改善、部下への対応を行うこと。
ラインによるケアについて詳しく知りたい方は下記参考ページをご覧ください。
3.事業所内産業保健スタッフ等によるケア:企業の産業医や保健師、人事労務管理スタッフなどが行うケア。従業員、管理監督者を含めた企業全体への支援や、具体的なメンタルヘルス対策の企画立案などを行うこと。
4.事業所外資源によるケア:企業外の専門的な機関や専門家を活用したケア。外部専門機関から支援を受けること。
企業のメンタルヘルスケアは健康経営の実現にも直結するため、セルフケアの促進は必須です。
個人にとってのセルフケアの重要性
セルフケアを身につけることで、自分のストレスやメンタルヘルスの不調にいち早く気づき、自分自身で対処できます。
適切なセルフケアは心身の健康を保つほか、うつ病や自律神経失調症などの予防にもつながります。
またセルフケアによる健康維持により、医療費の負担軽減が可能です。健康的な生活習慣を維持することで、健康リスクを低下させます。
企業にとってのセルフケア促進の重要性
セルフケアの促進は企業にとっても非常に重要です。企業がセルフケア促進に取り組むメリットとして、とくに以下の3点があげられます。
1.生産性の向上
従業員がセルフケアに取り組むことで健康を維持し、生産性の向上が見込めます。心身が健康に保たれていれば、仕事の効率性が上がり、職場の活性化や生産性の向上が期待できます。
仕事のパフォーマンスを上げるためには心身の健康が重要です。セルフケアの促進で、従業員の意欲を引き出しやすくなり、結果的に生産性の向上につながるメリットがあります。
2.離職の防止
従業員のセルフケアがなされていない状態だと、心身に不調が起こり、離職につながってしまいます。貴重な人材の離職は企業にとって大きな損失です。適切なセルフケアを促進することで、ストレスや疲労感を軽減し、精神的な健康を維持できます。その結果、離職のリスクを低減できます。
3.経営リスクの低下
セルフケアの実践が従業員に浸透すれば、健康状態が向上し、健康に関連するリスクを軽減できます。
従業員がセルフケアを疎かにし、心身に不調をきたすと、業務中に事故やトラブルを起こしてしまうかもしれません。
社内での事故、トラブルは企業の管理不足と捉えられてしまうので、このような経営リスクを下げるためにも、従業員へのセルフケアを促進する必要があります。
セルフケアの方法・手順
ここまでセルフケアの重要性について説明しました。では、具体的にどのようにセルフケアをおこなえばいいのでしょうか?
ここからは具体的なセルフケアの方法・手順について紹介します。セルフケアに取り組みたいと思っている方はぜひご覧ください。
1.マインドフルネス瞑想
マインドフルネスとは、過去や未来ではなく、今・ここで起こっているものごとを体験し、ただ目の前のことに集中する状態を指します。
マインドフルネス瞑想は、自分の呼吸に集中しながらマインドフルネスの状態を保ち、心身に起こった変化などを振り返る方法です。
10~15分瞑想を行ったのち、マインドフルネス瞑想をおこなった感想や心身に起こった変化などを紙に書き出します。
詳しい実践方法については、下記参考ページに動画も載せていますので、ぜひご覧ください。
2.コーピング
コーピングとはストレスへ対処するための行動のことです。
たとえば、
- 好きな音楽を聴く
- おいしいものを食べる
- ショッピングを楽しむ
- 思いっきり泣く
このように、ストレスへの対処として自分が意図的にしている行動はすべてコーピングと呼びます。
今回はその中でも「紙に書く」コーピングを紹介します。
ストレスを感じた時、まずセルフモニタリングを行います。セルフモニタリングとは自分自身のストレスに気付くために、ストレスに関する内容を紙に書き出し観察することです。セルフモニタリングが終了したら、そのストレスに対し効果がありそうなコーピングをひとつ選び実践、その後効果があったのか記録し、検証をしましょう。
詳しい実践方法やその他のコーピングについては、下記参考ページをご覧ください。
3.ストレッチ・軽い運動
運動には落ち込んだ気分を発散させたり、心身をリラックスさせたりする作用があります。
とくに有酸素運動(軽いランニング、サイクリングなど)は効果的ですが、ハードルが高い方は近所を散歩したり、少しでも外に出たりするだけでも効果があります。
4.質の良い睡眠
質の良い睡眠は、心身の疲労を回復させ、仕事の生産性を高めます。反対に睡眠不足が続くと、集中力が低下したり、体がだるくなったりとさまざまな症状を引き起こします。
睡眠不足が続くことによってうつ症状が出やすくなるなど、メンタルヘルス不調につながるのも特徴です。
より質の良い睡眠をとるために、毎日の就寝・起床時刻を整えたり、就寝前にスマホ等のブルーライトを浴びたりしないようにしましょう。
5.仕事から離れ、趣味を楽しむ
退勤後や休日は、仕事から離れ趣味を楽しみましょう。自分の好きなことに取り組む趣味を楽しむ時間をもつと気分転換ができます。
仕事から解放された時間を作れますし、仕事以外の交友関係も広がります。
趣味は
- カラオケ
- 楽器演奏
- スポーツ
- 映画鑑賞 など、日常生活で手軽に取り入れられるものが多いです。
また、旅行などは非日常を味わえる、リフレッシュの時間にもなります。
6.コミュニケーションをとる
社内外を問わず、人とコミュニケーションをとることもセルフケアのひとつです。
何か問題を抱えている時は1人で抱え込まずに、身近な家族や同僚、友人などに不安や悩み、ストレスだと感じている出来事を話してみましょう。
誰かに話してみるだけで、ストレスを発散できますし、具体的なアドバイスなどがなくても話を聞いてもらうだけで、とても気が楽になります。
従業員のセルフケアのために企業ができること
ここまで、自分自身でできるセルフケアについて紹介しました。
これらのセルフケアをスムーズに行うためには、企業の協力も効果的です。
最後に、従業員のセルフケア促進のために企業ができる施策について紹介します。
1.セルフケアの教育機会の提供
従業員にセルフケアを促進するために、まずは「セルフケアとはどのようなものか」を従業員に周知しなければなりません。「セルフケアの重要性」や「セルフケアの方法」、「ストレスの予防方法」など、セルフケアやメンタルヘルスケアに関する情報を提供し、周知を促しましょう。
弊社の健康経営ソリューション「おりこうブログHR」には、セルフケアの重要さや実践方法を紹介する「健康情報動画機能」が搭載されています。
詳細は下記商品ページをご覧ください。
2.従業員が安心して働ける職場づくり
従業員の健康を保つため、安心して働ける職場環境を設定しましょう。職場の空調や照明などの物理的要因や、人間関係の悪さ、長時間労働などの心理的要因などによりストレスは発生します。従業員のストレスの原因を調査したうえで、取り組みやすい施策から実行しましょう。
3.定期的なストレスチェックの実施
定期的にストレスチェックを実施することで、従業員の健康状態を把握できます。また、従業員自身が自分のストレス状態を気にするよう、習慣づけが可能です。
弊社のおりこうブログHRには、厚生労働省の基準に則った「ストレスチェック機能」のほか、毎日従業員の心身の状態を記録、分析できる「健康管理・アドバイス機能」が搭載されています。
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ストレスの予防だけではなく、ストレスとどう向き合っていくかが大切!
ストレスの予防はもちろん大切ですが、日常生活を送るうえでストレスをまったく受けないことはほぼ不可能です。だからこそ、ストレスを感じた時に自分でケアしたり、ストレスとどう向き合っていくかを考えたりすることが大切です。
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