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株式会社タイコー様(卸売業)|健康経営事例

健康経営事例 株式会社タイコー(愛知県)
食生活が整っていなかった社員がヘルシー弁当を選ぶ姿を見ると、嬉しく感じます。

株式会社タイコー
健康経営推進チームのみなさま

#愛知県名古屋市
#商社
愛知県名古屋市の株式会社タイコー様は、電気・金属・樹脂製品など幅広い商材を取り扱う総合商社です。
"Try One's Best"の理念のもと、常にお客様の課題に真摯に向き合い、最適なソリューションの提供に尽力してこられました。
国内のみならず海外とも連携を重ね、50年以上にわたり実績を築いておられます。

今回は、健康経営推進チームのみなさまにお話をうかがいました。

株式会社タイコー様 社屋

株式会社タイコー様 社屋

よりよい職場環境の実現を目指し、健康経営をスタートさせた

Q.貴社が健康経営優良法人の認定を目指そうと思ったきっかけを教えてください。

ホームページの刷新を進める中で「こういう制度があるよ」と教えてもらったことが、最初のきっかけです。
社員が働きやすい環境をつくりたいという想いがありましたし、認定を取得することで採用活動においてもプラスになると思ったことも、理由のひとつですね。

健康経営はSDGsの取り組みとも関連しているので、そこも含めて進めていこうと決めました。

Q.健康経営優良法人2025では、中小規模法人部門で全国約19,000法人が認定を受けています。とくに、愛知県は県全体で2145法人と、大阪府に次いで全国で2番目に多い認定数です。みなさまの周囲で、健康経営に取り組まれている会社はいらっしゃいますか?

はい、私たちの周囲でも取り組んでいる会社はいますし、健康経営に対する関心の高まりを感じています。

とくに採用活動の場では、新卒の学生さんから「健康経営では具体的にどんなことをしているんですか?」と興味を持って聞いてくれることが多いです。

近年の求職者は「従業員の健康や働き方を大切にしている会社か」を注視しているといわれており、貴社のお話からも、とくに若い方は健康経営への関心が高いことがうかがえますね。

健康経営優良法人2026認定証
そうですね。それから、健康経営優良法人認定のロゴマークは名刺に載せられるので、おのずと社外へのPRにもつながっていると感じています。

また、弊社では健康経営活動を若手メンバーが中心となって行っています。
活動が若手中心となることで、これまでの慣習やなんとなく続いているやり方を見直しやすくなり、今の時代に合った働き方や職場づくりにつながると考えています。

また、若手社員自身が働きやすい会社にすることで、年齢の近い学生へのアピールにもなっていると感じます。

随時フィードバックを行いながら、取り組みを継続

Q.貴社で実施されている具体的な取り組みについて教えてください。

まず、ヘルシーなランチ用お弁当の提供です。

これは従業員からも好評で、「会社が費用を負担してくれるのでありがたい」という声を多くもらっています。
だいたい月間60食くらいが利用されているようです。
ヘルシーランチ弁当
ヘルシーで健康的なメニューを取り揃えている。

次に、女性特有疾患の検診費用の補助です。
具体的には乳がんや子宮がんなどの検査、たとえばマンモグラフィーなどの費用を全額補助しています。

参考ページ:女性の健康課題とは?内容や健康経営に関連するポイントを解説!


また、従業員の反応を見ながら各取り組みは随時見直しています。
以前「ホットアイマスクを支給する」という案が出て、まずは試験的に内勤の社員へ配布しましたが、思ったほど反響がよくなかったため全員配布は見送りました。

実際にやってみて従業員の反応を確かめながら、次の施策を検討するようにしています。

健康課題をもとに、運動不足解消に向けて奨励活動を実施

Q.おりこうブログHRにて実施したアンケートの結果をもとに、運動不足の方を減らすという目標テーマを掲げていただきました。具体的な取り組み内容を教えてください。

健康宣言
まず、愛知県が提供している運動促進アプリの活用です。

アプリでは「社内で誰がどれだけ歩いているのか」が可視化されるため、歩行の意識づけにつながると感じています。
まだ導入したばかりですが、社員にアプリのダウンロードを呼びかけていっています。

そのほかにも、1階と2階にポスターを掲示して運動促進を呼びかけたり、全社メールでアプリの案内や取り組みに関する情報を発信したりと、継続的に周知をしています。

Q.運動をテーマに、今後チャレンジしてみたい取り組みは何かございますか?

そうですね、企画の段階ですが、ボウリング大会の開催を検討しています。
また、実現するかはわかりませんが、社内で有志が集まってクラブ活動のような取り組みができたらいいなと思います。

アンケートを何度も実施することで、社員の意見を集約

Q.貴社ではさまざまな取り組みを積極的に導入いただいていますが、基本的に推進チームのみなさんで話し合って施策を決められているのでしょうか?

私たち健康経営推進チームのメンバーで話し合った意見と、従業員向けのアンケートの結果をもとに、施策の案を出しています。

従業員からは、実現が難しいものも含めてさまざまな要望をいただいています。
たとえば「スポーツジムの費用を補助してほしい」という声は多いのですが、ジムの法人契約となると費用面での課題が大きく、ハードルは高いですね。

Q.従業員様からの意見を集約し、実際の施策につなげていくのは大変な過程かと思います。その点、推進チームのみなさんが工夫されている点はありますか?

そうですね、まずは全社的に適応できるような案を優先的にピックアップしています。
というのも、従業員からの要望の中には、一部の人にだけメリットがあるようなものもあります。

そのような要望を採用してしまうと、やはり不満が出てしまうことが考えられますので、会社全体に浸透しやすく、社員みんなにとってプラスになる取り組みを心がけています。

また、推進チーム内で方向性をまとめたあとは、従業員の賛同を確認するためにアンケートを実施し、再度フィードバックを得たうえで実施するようにしています。

Q.では、取り組みを導入する際、経営層の反応はいかがでしょうか?

基本的には前向きに受け止めてもらっています。
ただ、どうしても費用がかかる取り組みもありますので「実施後にどんな効果があるのか」という点は重視されますね。

必要性や期待される効果をしっかり経営層へ共有し、賛同を得ながら進めるようにしています。
社内会議
ヘルシー弁当を導入する前の社内会議の様子

独自の支援制度を設け、社員のスキルアップも後押し

Q.貴社は健康経営とあわせて、SDGsの取り組みにも力を入れておられるとのことですが、具体的にどのような活動をされていますか?

「あいちSDGsパートナーズ」登録証
「あいちSDGsパートナーズ」登録証
そうですね、健康経営とあわせて、SDGsの取り組みの中でもとくに力を入れているのが、人材育成の部分です。

若手を含め、全社員が成長していける環境づくりを大切にしています。

参考ページ:SDGsの取り組み(株式会社タイコー 公式サイト)


Q.人材育成について「学び直し支援制度」という独自の制度を設けているとのことですが、具体的にどういった支援内容なのか教えてください。

学び直し支援制度は、仕事に関係のある分野を対象に月15,000円までを支援するという制度です。
利用した従業員には「どんな学びがあったか」を会社へフィードバックしてもらうようにしています。

過去には、今まで直接ITとは関係のない職種の社員から「プログラミングをやってみたい」という希望をうけて、数名の社員がプログラミング教室へ通う費用の支援がありました。
その支援もあってか、結果的にIT関連の案件受注にもつながり、新しい領域への挑戦に結びついたことがありました。

そのように、直接は関係ないようなものでも社員の「やりたい」といった気持ちを大切にし、社員と会社の成長に繋がればと考えています。

この制度を拝見した際、書籍の購入などをイメージしていましたが、教室や講習を受けるための費用も補助がいただけるのは、従業員様にとってもありがたい制度ですね。

そうですね。
現状、制度の利用率が低めですが、社員一人一人の自主性や挑戦の後押しとなる制度だと思いますので、従業員が積極的に活用してもらえるように、社内へアピールしていければと考えています。

特別休暇を活用し、誕生月には休みを取得

Q.有給や休暇の取得促進に向けて工夫している点があれば教えてください。

有給取得奨励日を設けて、積極的に休みを取るよう促しています。

また有給とは別に年に5日間の特別休暇も付与しています。これは翌年への繰り越しができないので、計画的に利用するよう呼びかけています。

とくに「誕生日がある月は休みをとってください」とアナウンスをしているため、ほとんどの社員が自分の誕生月に1日休むというスタイルが定着しています。

Q.残業時間の削減や業務効率化のために工夫されている点はありますか?

定時帰りの曜日を設定し、ノー残業DAYを制定しています。
また、基本的に定時を過ぎても残っている社員がいたら、先輩社員が声をかけるようにしています。

業務効率化という面ではシステムの全面入れ替えなどはまだ行っていませんが、「この作業は自動化したほうが効率がよさそう」という声が挙がれば、その都度検討するようにしています。

Q.コミュニケーションの向上のために工夫している点はありますか?

そうですね、先ほどお話しした社内で補助しているヘルシー弁当を、あえてフリースペースに設置しています。

業務スペースのすぐ近くですと、どうしても会話しにくい雰囲気になってしまうので、お弁当を取りに来た人同士が気軽に会話ができるような環境を意識しています。

あとは、事務所内に新しくミーティングスペースを設置しました。すぐに人が集まってさっと話せるコミュニケーションの場として活用しています。

また、新歓や年末年始などの会社主催の懇親会では、費用の半額を会社補助にすることで、全員が参加しやすい工夫も実施しています。
社内の様子
社内の様子。風通しの良い職場環境となるよう意識がされている。

取り組み前に比べて、社員の健康意識は向上

Q.貴社では2023年から取り組みを開始され2年ほど経過しました。健康経営において難しかった点や印象に残っている点はありますか?

やはり、社員の声を聴きながら取り組みを継続していくことが難しいと実感しています。
時には厳しいご意見をいただくことや、全員が納得する良い解決策が見つからないこともありますね。

また「営利団体としてどこまで従業員の健康に関わるべきなのか」と悩むことも多々あります。

取り組まなければ改善につながらない一方で、社員の健康面をどの範囲までサポートするのか、線引きがはっきりしない点が難しいポイントだと感じています。

Q.健康経営を実践して、従業員様の生活習慣や健康意識に改善はみられましたか?

そうですね、社内で健康に関する話題が挙がることが増えたと感じています。
健康経営の導入前と比べると、健康に対する関心が高まった社員が多いように思いますね。

たとえば、毎日カップラーメンを食べるような食生活が整っていなかった人が、会社のヘルシー弁当を食べている姿を見ると、やはり嬉しく感じます。

あとは、健康経営の施策立案に携わる一員として、私自身もより一層健康に気をつけるようになりました。

施策を検討する中で、私たち推進チームの健康意識も自然と高まり、それが社内にも広がることで、会社全体にとっても良い流れを生み出せたのではないかと思っています。

インタビュー後記

タイコー様のお話の中で印象的だったのは、社内アンケートを何度も実施しながら、従業員の声を丁寧に取り入れていらっしゃる点です。

健康経営は、経営層や担当部署がいくら意欲的に推進しても、従業員の理解がなければ十分な効果を得られません。
その点、タイコー様はアンケートを重ねることで従業員の声を吸い上げ、社内で足並みを揃えながら推進している工夫がうかがえました。

また「会社としてどこまで従業員の健康に関与すべきか」という視点は、多くの企業が直面する健康経営の本質的なテーマです。

本来、健康経営は単なる従業員の健康管理にとどまらず、生産性の向上や採用力の強化、離職率の低下など、長期的には組織の成長に結びつく取り組みです。

タイコー様が実践されている従業員に寄り添った多面的な取り組みには、健康経営を実現するためのさまざまなヒントが詰まっており、大変有意義なお話をうかがえました。

タイコー様の取り組みは公式ホームページでも紹介されていますので、ぜひご覧ください。



株式会社タイコー
株式会社タイコー

所在地:
〒466-0043 愛知県名古屋市昭和区池端町2-28

事業内容:商社
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