本文へ移動

産業保健のこぼれ話

今回は少し趣旨を変えて「こんな産業医もいるよ」と「こんな担当者(企業)に注意」と2つの目線でお話をさせていただこうかと思います。かなり内容が過激になりそうですので、不快に感じる方もいるかもしれません。が、これからお話するのはあくまでもひとつの例であり、“妄想”と思って広い心でご覧いただければと思います。 


【担当者目線】衛生講話しかしない産業医

これは以前、知り合いから聞いた企業のお話です。

企業は不動産関係の企業で仮にB社としておきます、社員数も50名よりもかなり多い人数がいたと記憶しています。

B社には毎月衛生委員会に訪問していました。社員数も多いので、毎月面談件数も非常に多い企業だったとのことです。

毎月2時間訪問だったのですが、毎回4~5名長時間労働とメンタル不調での面談者が発生していました。衛生委員会は面談の裏で行い、面談のフィードバックの際に衛生委員会の内容を共有し議事録に押印するようなオペレーションでした。

まぁ、運用方法に関しては企業様に合わせるスタイルだったので、問題ではありませんでした。

衛生委員会の内容も長時間労働者に関する対策や、ストレスチェックの集団分析の項目に社員同士のコミュニケーション不足とあったので予算を組み社員同士のコミュニケーション向上の為にランチミーティングを開催したり、昼休憩時にヨガ教室を開いたりとかなり活発的に運営されていました。

ある時、訪問するといつもの担当者が出てこず、新しい担当者を紹介されました。

どうやら、担当者が退職するようでした。

ここから企業の対応が変わってしまいました。
まず、衛生委員会が無くなりました。訪問するとすぐ面談部屋に通され、面談者の情報共有がされ面談が終わったらフィードバックを行い、帰される。

衛生委員会に関して聞くと、新しい担当者は「意味がないのでやめました」とのこと。

職場巡視も「デスクワークなので何年かに一回でいいです」。

担当者に詳しく話を聞いてみると「これは会社の決定ですので」の一点張り。
これはおかしいと思い、面談の少ない日に時間をもらいまして衛生委員会の目的や、いままでの
衛生委員会や議事録などを新しい担当者にお伝えし、衛生委員会を開催していただくように準備いただきました。

その後、その会社がどうなったかはご想像にお任せします。

さぁ、こんな会社もありますね!初めは良かったのですが、担当者が変更した途端、会社の方針や衛生委員会も変わってしまうケース!え?イレギュラーケースだろ?まぁまぁあくまでも妄想なので、聞き流してください。

このように後半の状態になってしまうと産業医の先生がリスクを負うケースも少なくはないです。産業医が押さえておかないといけない情報を企業が提示してくれないと問題があった場合に責任問題に発展するケースもあります。

あまりにも企業側が情報を提供してくれない場合、産業医としてリスクでしかないのでご契約の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

特に産業医を面談屋としてしか見ていない企業担当者は非常に多いです。

世間はまだまだこのような状況ですので、情報収集はマメに行っていきましょう。

監修者情報

株式会社メディカルコンチェルト
産業医と企業を結ぶマッチングサービスを事業として展開。従業員をサポートする「オンライン産業医面談」や経営者をサポートする「嘱託産業医」など、多方面から“企業全体の健康”に寄り添うサービスを提供。
公式サイト:https://medical-concerto.com/
TOPへ戻る