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健康宣言とは? 健康経営優良法人認定との関係やメリットを紹介

健康宣言とは? 健康経営優良法人認定との関係やメリットを紹介
  • 「健康経営優良法人の認定に必須の健康宣言ってなに?」
  • 「健康宣言事業への参加って、具体的になにをすればいいの?」

こんな疑問・お悩みはありませんか?

今回は、そんな方のために健康宣言の詳細や、健康宣言事業に参加するには具体的になにから始めればいいのかを、わかりやすく解説します。

健康経営を実現したい方や健康経営優良法人認定を目指している方は、ぜひご覧ください。



健康宣言とは?

健康宣言とは?
健康宣言とは、経営者が従業員やその家族の健康管理を経営課題として認識し、組織として対策に取り組むという内容を明文化して意思表示することです。

健康経営優良法人の申請では、中小規模法人部門・大規模法人部門の両方で健康宣言の社内外への発信が必須の認定要件になっています。

さらに、健康経営優良法人(中小規模法人部門)においては、後ほど説明する健康宣言事業への参加が申請には不可欠です。

健康宣言事業とは?

健康宣言事業とは各保険者(各地の協会けんぽや健康保険組合)が実施している制度で、健康宣言をおこなう企業の健康づくりを支援して、保険加入者(従業員)の健康を増進させることを目的としています。

なお、健康宣言事業の名称は各保険者によって異なります。たとえば東京の協会けんぽでは「健康企業宣言」ですし、愛知では「健康宣言」、大阪は「健康経営」となっています。

健康宣言事業で重視される取り組みは?

健康宣言事業で重点的に取り組むべき内容は各保険者によって細部が異なりますが、おおむね以下のような分野が指定されていることが多いです。
※なお、これらの項目はすべてを満たしている必要はありません。

  1. 健康診断の促進
  2. 健康診断の再検査と保健指導の活用
  3. 健康増進に適した職場環境づくり
  4. 禁煙・受動喫煙対策の取り組み
  5. メンタルヘルスの取り組み

1.健康診断の促進

健康診断の促進
  • 生活習慣病予防検診の受診率向上
  • 生活習慣病予防検診受診者への検診費用の支給や、検診時の特別有給休暇の付与
  • 事業者検診データの保険者への提供…など

2.健康診断の再検査と保健指導の活用

  • 再検査や病院受診勧奨があった者への、早期受診の徹底
  • 必要な者への特定保健指導の利用促進…など

3.健康増進に適した職場環境づくり

  • 健康づくり担当者の設置
  • 健康づくりについて話し合うミーティングの開催(安全衛生委員会なども含む)
  • 有給休暇取得の利用促進
  • 残業時間削減の取り組み
  • 体温計・血圧計・体重計などの健康測定機器の設置
  • 社内の自動販売機のメニューを健康に即したものに変更する
  • ラジオ体操やストレッチなどの運動促進
  • 階段の活用や歩数を増やす取り組みの実施…など

4.禁煙・受動喫煙対策の取り組み

禁煙・受動喫煙対策の取り組み
  • たばこの害についての周知活動
  • 禁煙の促進
  • 分煙・事業場内での全面禁煙…など

5.メンタルヘルスの取り組み

メンタルヘルスの取り組み
  • 各種ハラスメントへの相談体制や窓口の整備
  • 産業医などの社外の相談窓口の設置
  • ストレスチェックの実施と実施後の面談…など

※以上の内容は健康宣言事業の代表的な取り組みをピックアップして記したものですので、あくまで参考例としてご覧ください。

実際の取り組みを正確に知りたい方は、自社が加入している保険者(協会けんぽや健康保険組合)の健康宣言事業のページをご覧いただくか、保険者までお問い合わせください。

健康宣言事業と健康経営優良法人(中小規模法人部門)の関係は?

健康経営優良法人(中小規模法人部門)の申請では、健康宣言事業への参加が必須となっています。

健康宣言事業への参加申込書を加入している協会けんぽなどに提出することから、健康経営優良法人認定のための具体的な活動がスタートするといっても過言ではありません。

なお、協会けんぽの支部によっては健康宣言事業に申し込むだけでなく、健康経営の活動後に協会けんぽ支部による認定を受けないと、健康経営優良法人への申請ができない場合があります。

たとえば協会けんぽの東京支部では健康宣言事業(東京支部の場合、「健康企業宣言」)への申し込みをおこなったあと、6ヶ月以上取り組みを実施したのちに実施結果レポートを提出し、「健康優良企業」銀の認定証を受けないと健康経営優良法人に申請することができません。

このように健康宣言事業の制度設計は協会けんぽの各支部によって異なるので、健康宣言に申し込む前後などに協会けんぽの担当者に「どのタイミングから健康経営優良法人への申請が可能なのか?」などと質問して、確認しておくとよいでしょう。

各協会けんぽの健康宣言事業一覧

支部名健康宣言事業名
北海道支部健康事業所宣言
青森県支部「健康宣言」登録事業
岩手県支部「いわて健康経営宣言」事業
宮城県支部職場健康づくり宣言
秋田県支部健康経営宣言
山形県支部やまがた健康企業宣言
福島県支部「健康事業所宣言」事業
茨城県支部健康づくり推進事業所認定制度
栃木県支部とちぎ健康経営宣言
群馬県支部生き活き健康事業所宣言
埼玉県支部健康宣言
千葉県支部健康な職場づくり宣言
東京都支部健康企業宣言
神奈川県支部かながわ健康企業宣言
新潟県支部にいがた健康経営宣言
富山県支部とやま健康企業宣言
石川県支部かがやき健康企業宣言
福井県支部健康づくり宣言
山梨県支部目指そう!健康事業所
長野県支部健康づくりチャレンジ宣言
岐阜県支部「健康経営推進事業所」認定制度
静岡県支部ふじのくに健康宣言事業所
愛知県支部健康宣言
三重県支部健康事業所宣言
滋賀県支部健康アクション宣言
京都府支部京から取り組む健康事業所宣言
大阪府支部健康宣言
兵庫県支部わが社の健康宣言
奈良県支部職場まるごと健康チャレンジ
和歌山県支部わかやま健康づくりチャレンジ運動
鳥取県支部健康経営推進事業(健康経営マイレージ事業)
島根県支部ヘルス・マネジメント認定制度
岡山県支部晴れの国から「健活企業」応援プロジェクト
広島県支部ひろしま企業健康宣言
山口県支部やまぐち健康経営企業認定制度
徳島県支部健康事業所宣言
香川県支部事業所まるごと健康宣言
愛媛県支部健康づくり推進宣言~Yell for your healthy life! ~
高知県支部健康経営『高知家』プロジェクト
福岡県支部ふくおか健康づくり団体・事業所宣言
佐賀県支部がばい健康企業宣言
長崎県支部「健康経営宣言」
熊本県支部ヘルスター健康宣言
大分県支部一社一健康宣言事業
宮崎県支部健康宣言優良事業所認定制度
鹿児島県支部かごしま健康企業宣言
沖縄県支部福寿うちな~健康宣言
なお、以下のページから各協会けんぽの健康宣言事業のページにアクセスできますので、ご興味のある方はこちらからご覧ください。

健康宣言事業参加のメリット

メリット1.健康経営優良法人(中小規模法人部門)への申請が可能になる

健康宣言事業に参加することで健康経営優良法人(中小規模法人部門)に申請できるようになります。

健康経営優良法人の認定には、以下のようなさまざまなメリットがあります。

【健康経営優良法人のメリット】
  1. 健康経営の実現による生産性・持続可能性の向上
  2. 会社全体のブランディング・知名度向上
  3. 求職者へのPR・採用活動の強化
  4. 【一部の地域限定】公共調達・公共事業の入札時に加点される
  5. 【一部の地域限定】自治体・金融機関による金利優遇
  6. 保険会社による保険料割引

※健康経営優良法人について詳しくは以下のページをご覧ください。

健康経営優良法人のメリットを獲得するための第一歩となる点が、健康宣言事業の大きなメリットです。

メリット2.各保険者や自治体から、健康経営推進のサポートを受けられる

加入している保険者(各地の協会けんぽや健康保険組合)に健康宣言事業への参加の意思を伝えることで、健康経営の取り組みを保険者や都道府県などの自治体がサポートしてくれます。

【各保険者・自治体による健康経営サポートの例】
  • 健康経営に関するメールマガジンの送付
  • 健康経営のサポートブック・広報誌の提供
  • 健康セミナーの講師派遣
  • 従業員の健康データを統計・分析したカルテの提供
  • 健康経営優良法人取得のサポート
  • 健康経営の取り組みが優秀だった法人の表彰・認定・プレスリリース…など

※サポートの内容は各保険者によって異なります。正確な情報を知りたい方は、加入している保険者までお問い合わせください。

協会けんぽや健康保険組合の担当者が情報提供・アドバイスしてくれるため、より健康経営を推進しやすくなるでしょう。
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健康宣言事業への申請方法・参加方法

健康宣言事業への申請方法・参加方法は各保険者によって細部が異なりますが、おおむね以下のような申請フローになっていることが多いです。

※正確な申請フローを知りたい方は、ぜひ加入している保険者(各地の協会けんぽや健康保険組合)までお問い合わせください。

1.加入している保険者に相談する

1.加入している保険者に相談する
まずは自社・自団体が健康宣言事業に参加する旨を、加入している協会けんぽや健康保険組合に伝えなければなりません。

最初に保険者の窓口に電話などで「健康宣言事業に参加したいのですが…」と相談してみるのがよいでしょう。

担当の職員の方が健康宣言事業のエントリーシートの書き方や、今後の申請フローなどを教えてくれますので、そのアドバイスにしたがって手続きや取り組みを開始してください。

2.健康宣言事業へのエントリーシートに必要事項を記入して保険者へ提出する

正式に健康宣言事業に参加するには、書面での保険者への申し込みが必須です。

エントリーシート・登録票・健康宣言書などと呼ばれる書類に必要事項を記入したら、保険者に提出します。

多くの場合、これらエントリーシートはFAX・オンラインなどで提出が可能です。

3.健康経営の取り組みを開始

3.健康経営の取り組みを開始
実際に健康経営の取り組みを各事業場で開始します。

健康宣言事業で重点的に取り組むべき内容は、各保険者によって異なります。

たとえば協会けんぽの東京支部では、後述する実施結果レポート・評価シートの項目が多岐にわたり、綿密に書かなければならないので、かなり計画的に取り組む必要があります。

一方、そこまで緻密な実施結果レポート・評価シートではない協会けんぽも存在します。

ただし、健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定を目指す場合は、そちらの認定要件(15~20項目程度から一定数を選択)も同時に満たす必要があります。

そのため、たとえ取り組みのハードルがあまり高くない協会けんぽに加入していたとしても、結局は一定数以上の取り組みを実施しなければなりません。

なお、協会けんぽの大阪支部のように、健康経営優良法人の認定をスムーズに取得することを目的として、あらかじめ健康経営優良法人の認定要件に合致した取り組みを指定している健康宣言事業も存在します。

参考ページ:はじめませんか?「健康経営」(協会けんぽ 大阪支部)

4.6ヶ月後~翌年度に健康経営実施結果のレポート・評価シートを提出

健康経営の取り組み開始後、6ヶ月後~翌年度など一定のスパンを経たあとに実施結果を保険者に報告します。

なお、取り組み開始後にどれくらいのスパンを設けて報告するかは、保険者によって異なります。

たとえば協会けんぽ東京支部では「健康企業宣言」への申し込みをおこなったあと、6ヶ月以上取り組みを実施したあとでないと実施結果レポートを提出できません。

とくに協会けんぽ東京支部では、実施結果レポートを送付して「健康優良企業」銀の認定証を受けないと、健康経営優良法人(中小規模法人部門)に申請することができませんので注意が必要です。

健康宣言事業に参加するタイミング次第では、その年の健康経営優良法人(中小規模法人部門)の申請期間までに「健康優良企業」銀の認定証を取得できず、翌年度に持ち越さざるをえない状況が生まれるからです。

協会けんぽ東京支部に加入している場合は、この6ヶ月のスパンを想定に入れたうえで健康経営の計画を立てるようにしましょう。

5.優秀な法人には認定証が交付される(制度がある保険者のみ)

なお、加入している保険者によっては、健康経営の取り組み内容が優秀な法人に対して認定証を交付したり表彰したりする制度が設けられていることもあります。

これは健康経営優良法人とはちがって、各保険者が独自に設けている健康宣言事業の認定制度です。

優秀な法人であるとの認定を受けると、プレスリリースや協会けんぽのホームページでの告知がなされるなど、「従業員の健康を大事にしている会社」だというPR・ブランディングができますので、ぜひ認定を目指してみてください。

まずは加入している保険者に相談して、健康宣言事業への参加から始めよう!

まずは加入している保険者に相談して、健康宣言事業への参加から始めよう!
健康宣言と健康宣言事業への参加は、健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定を目指す場合、取り組みの第一歩になります。

健康経営優良法人(中小規模法人部門)の取得に直結する実践的な取り組みをするには、やはり協会けんぽや健康保険組合などの保険者に相談するのが一番なので、まずは気軽に担当者へお問い合わせするのがよいでしょう。

なお、健康宣言事業や健康経営優良法人(中小規模法人部門)の認定要件では従業員の健康管理やメンタル不調者への対応整備が重視されています。

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